世田谷モデル

 長かった梅雨が明けて気分も良くなった。
気分が良くなったのは、梅雨明けだけじゃない。
 世田谷モデルの話を聞いたからだ。

世田谷区長の“保坂展人(のぶと)”氏と、東大先端科学技術研究センターの“児玉龍彦”名誉教授がタックを組んで“ゴーツーPCR”検査を行おうとしている。
つうか、もう動き出している。
<内容は>
PCR検査に、全自動検査の機械を導入する。
それをプール方式(何人かまとめて)行う。
検査の結果は、その日に分かる。
陰性、陽性が早く分かれば、早期の隔離と治療が出来る。
カップリング検査で、1台の機械で一日400件は調べることが出来、4人分の作業能力がある。機械の値段は、一台数千万。
大量検査の最初の対象は、医療従事者、介護、保育士で定期的に行い、区民市民に広げて行く。
トレーサー、追跡観察を増やす。
 
<基本は4つ>
1、情報は、研究室でなく社会にある。
2、指標(数値)に振り回されない。
3、走りながら考える、何が必要かを考える。
4、リーダーシップ

 医療の現場にしわ寄せが来ている。そうさせているのは、国であり我々だ。
保坂氏は言う「コロナは、従来の感染症とは違う。エピセンター(本来地震の震源地の意だが、ここでは無症状の人)で感染者を増やし、広げたという話もある。
従来と違うものが現れたら、従来とは違うやり方で挑まなければならない。
法や制度が追いついていないなら追いつくように引っ張っていかなければならない。
あの戦争の時のように、一度決めたら間違っていてもテコでも動かない。異論は許さないという、それでいて誰も責任は持たない、責任はとらない。という集団無責任体制。
誰ひとり責任はとらずに全部現場におしつけていくという古い体制は、このコロナを契機に変えて行くべきで、変えていかなければならない。
人命優先、人の健康を守る。というのが、最大の責務であり、財源はそこに使うべきだ。
ロックダウンにも限界がある。
兎に角、検査、感染者の隔離、治療、トレーサー(後追い観察)
それに一人ひとりの自粛。三密をさけ、マスク、手洗い。
技術、智恵を持っている人がお互い力を出し合い、脱イデオロギー(自分の置かれた立場によって構築された考えから出る)で、どのような政党を支持しようがしまいが、今何が必要で、何を行うべきか考え、行う。何より実行が本当の意味だ。
もう一度言うが、“人命優先、人の健康を守る”というのが、最大の責務であり、財源はそこに使うべきだ」と。
「財源は大丈夫でしょう、ゴーツートラベルに使うお金やなんだかマスクをちょっと回せばいいんですから」と、これは口を滑らす感じで言った。
<テーマは>
何時でも、誰でも、何度でも。だという。
今こそ、実践の時、実践あるのみ!

私は、すべてに於いて<正直、正々堂々、真直ぐ>の上に希望がある。と、思っている。

検査をして陽性者が沢山出たら医療が崩壊してしまうからしない方が良いのではないか?という人がまだ居る。
 では、目の前に溺れている人が居ても、服が濡れるから自分が危険だからと見殺しにするのか。
イエスは、1匹の迷える子羊を「あなたは子羊を助けに行かないでいることが出来るであろうか?」と、羊飼いに問う。
助けに行かないでいることが、“出来る”?であろうか。と。

蛇足だが、検査が行き届けば、経済も正常化する。と私は確信している。
疑心暗鬼から差別も排除も不安も暴れ出す。
現実を知れば、すべてを明らかにすると、次が見えて来る、次の手が思い付く、現実事実を知らなければ動けないのが人間だ。
すべてを誤魔化して一時は急場を凌(しの)いでも、最後に本当に上手くいったことなんぞ、未だかつてねぇべ。

しつこく言うぞ、原発の問題が全く同じ構造だ。


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