【日記】2020.10.18

残り僅かになった絵の具を、捻り出して、可能な限り水で薄めて絵を描いている。早く買いに行かなければと思うととても泣きたくなる。思うことが鬱なのであって、捻り出した絵の具は好きな色であるはずなのに、水で薄めるといつもと少し違っていて、その微かな濃淡さえも私が悲しくなる要素へと変わっていく。

溶け込ませることに必死になりすぎて、ほんとうに好きで居続ける努力を怠っていたかもしれない。すべてを愛そうとした結果、道標になるものを見失ってしまった。いつも終わってから気付くのだけど、わたしはただ、ありきたりな毎日に、少しだけ終焉を混ぜたかった。それだけだった。迷子になるつもりはないのに、遠くへと走っていく子供と一緒だった。

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