7/18開幕のJFL、6クラブがJ3入会を目指す

 Jリーグと同様に新型コロナウイルスの影響で開幕が延期していたJFL。
 早々に「前期は中止し、後期から開幕」としていたので、後期の日程をそのまま使うことになります。例年通り7月下旬~8月中旬は中断期間として設定したあるので、開幕してすぐ中断することになります。
 また、リーグとして「ホーム開幕戦は無観客試合」という方針をリリースしており、有観客試合は早くても3試合目(第18節)の8月29日からとなります。 
 ただ先日、複数のチームが追加で無観客試合の発表を行い、中でもFC大阪は8/30の第18節、9/13の第20節も無観客試合となり、ホームゲーム7試合中4試合が無観客試合となってしまいました。これによりFC大阪の有観客試合は最も早くて10月3日。今季に至っては多くても僅か3試合の有観客試合開催となります。
 J3への入会要件として「平均観客動員2,000人以上」というのがありますが、この要件の取り扱いについては未だJリーグ側から言及がない状態。コロナ禍において例年通り突き通すのはどうなのかな?との思いもあり、これに関しては緩和すべきだと思ってはいますが、Jリーグも本日から観客を入れての試合を行うのでその影響がどれほどのものか不透明なので、影響をある程度把握後、方針を決める可能性もあります。

 さて、J3への入会要件は色々ありますが、目に見える部分で分かりやすいのは以下の4つ。

1. Jリーグ百年構想クラブに認定されている
2. J3クラブライセンスの交付を受けている
3. JFLで4位以内かつJリーグ百年構想クラブで2位以内
4. 平均観客動員が2,000人以上

1. に関しては昨年の11月末までを期限とし申請を行ったクラブが、2月に認定を受けており、元々認定を受けていたクラブを含めて以下の7クラブが該当します。

◆Jリーグ百年構想クラブ認定クラブ(JFL所属)
ラインメール青森
いわきFC
東京武蔵野シティFC
ヴィアティン三重
奈良クラブ
FC大阪
テゲバジャーロ宮崎

 奈良クラブに関しては観客の水増し問題で一旦は失格処分となりましたが、6月に復活しております。
 このうち東京武蔵野シティFCは昨年末にJ3クラブライセンス申請を断念するとのリリースがあっており、既に来季のJ3入会の可能性は消滅。既にJ3ライセンス交付を受けているラインメール青森、奈良クラブはもちろん、他の4クラブもJ3ライセンス申請報告のリリースを行っており、この一覧から武蔵野を除いた6クラブに2021 J3リーグ新規入会の可能性があるということになります。

 J3クラブライセンスは9月下旬に認定結果が出るので、そこでJ3ライセンスの交付を受けないとJFLで優勝してもJ3入会はできません。
 J3入会への大まかな流れは以下の通りです。

Jリーグ百年構想クラブに認定(2月)

J3ライセンス申請(6月末)
↓ ←イマココ
J3ライセンス交付(9月下旬)

競技成績&観客動員要件達成(11月末)

J3入会決定(12月)

 ここで鍵となるのが「JFLで4位以内かつJリーグ百年構想クラブで2位以内」の "Jリーグ百年構想クラブで2位以内" の部分。
 つまり、J3ライセンス交付を受けなかったクラブが順位上上にいると、JFL4位以内に入ってもJ3入会ができない可能性があるということになります。 
 例を挙げますと

1位:J3ライセンス交付クラブ
2位:百年構想クラブ(J3ライセンス未交付)
3位:J3ライセンス交付クラブ ⇒ J3入会はできない

 このように、J3ライセンスを受けてなくても、百年構想クラブが間に入ると3位でもアウトということになるので、JFL4位以内と言えど順位要件は決して楽な条件ではありません。
 参考までに昨年の順位です。
(上位4チーム+百年構想クラブ)

◆2019 JFL順位
 1位:63 Honda FC
 2位:55 ソニー仙台FC
 3位:51 FC今治(⇒J3入会)
 4位:48 東京武蔵野シティFC
 5位:41 テゲバジャーロ宮崎
 8位:40 FC大阪
 10位:39 ヴィアティン三重
 13位:36 ラインメール青森
 14位:34 奈良クラブ
 ※数字は勝点

5位から14位までは勝点7差と中位はかなり混戦だったことが分かりますが、上位4チーム、特にHonda、ソニー仙台の抜けっぷりはさすがですね。この壁は相当高いと思われますし、昨年4位の武蔵野が今年は "門番" として立ちはだかりますが、普通の門番とは違って「百年構想クラブの門番」なので、前途の通り非常に高い壁になることは間違いなさそうです。
 FC大阪は2018年は2位、ラインメール青森も2017年2位の実力があるクラブですので、上位進出へ期待はできるかと思います。地域リーグ時代から度々話題に上がるいわきFC(未だリーグ無敗)の戦いぶりにも大いに注目。九州勢最後のJなし県であるテゲバジャーロ宮崎にも頑張ってもらいたいと思います!

 半期のリーグ戦となるので、スタートからのつまずきは致命的となりますので、各チーム序盤が非常に重要なシーズン。
 J3はJ2からの降格がなく、通常通り2チーム昇格してしまうとU-23も抜けて僅か14チームになってしまう可能性があるので、なんとしてもJFLからの新規入会クラブが出て欲しいと思っております。
 J3クラブのサポーターはJFLも大いに注目!今年はほぼ全試合ネットでライブ中継もありますし、開幕が非常に楽しみです。

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