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「守」破離。一歩踏み出す。

4/1ということで新生活の始まり。昨日、“終わり”がありました。だから今日から新しい"始まり"です。新しい一歩を踏み出すために、昨日までに終えたことについて書いてみました。

昨日をもって3年間通ったグロービス経営大学院を修了しました。卒業式はずっと先ですが、たぶん大丈夫。修了したはず。

3年間通っていえること。絶対に大学院はおすすめです。少しでも興味がある人は、ぜひ、一歩を踏み出してください!なぜ、自信もって言えるのか。私が通う事になったきっかけと大学院の生活の様子を織り交ぜながら綴ってみます。

きっかけ

3年前に通学を決めたのは、父さんが死んでしまったからです。父さんは交通事故にあって、奇跡的に一命をとりとめましたが、脊椎損傷で呼吸すらできない状態になりました。そして半年後、心臓発作で亡くなりました。72歳。お別れをいう時間、というには長い時間でした。脳だけが正常。動かせるのは目と唇ぐらい。父さんの事を思うと胸が張り裂けそうな毎日でした。

夏の暑い夜に父さんは、すっといなくなってしまいました。知ったのは施設の医者からの電話。その日を過ぎても涙がでることはありませんでした。

そして時同じくして、もう1つ、悲しいことが重なりました。上司であり友人であった人が、突然心臓発作で亡くなってしまったのです。後にも先にも職場で嗚咽をもらしたのはあの日だけです。

友人であり尊敬する人を失いました。そして遠方で入院する脊椎損傷の父の手当てと、やせ細ってしまった母を支えていました。考える余裕もなく毎日が過ぎて、自分は自分を守るためだと思うのですが、どんどん硬直していってたんだと思います。カチコチになった中身には生気が感じられなかったのかもしれないですね。後ほど家族や近しい人から”からっぽ”だったと言われた時期です。

ただ、そのころに娘が誕生しました。真っ暗な中で一筋の光明というのはこういう事を言うんだなぁと思いました。父さんは意識なかったけど、1回だけ娘をみてもらう事ができました。

父がなくなって、数か月たったころに、墓もやっとできました。
ある日、家で遺影をみていたら、洪水のように涙がでてきて止まりませんでした。気難しい父さん、喧嘩ばかりしていた父さんだったけど、いつも自分をみてくれていた父さん。学問と音楽を愛していた父さん。ウイルス感染の研究者だった父さんはいつも「死ぬまで学ぶ!」と、言っていました。いつか大学院に行こうと思っていた自分ですが、気がつけば、もうすぐ40歳。月並みですが、明日どうなるかわからないんだから、単科でよいから今すぐ行こうと決めたのがこの時です。背中を押してくれた父さんに感謝です。

そして柔らかくなっていく

最初は単科で様子見と思って受講。新しい世界に触れて、カチコチだった私は徐々に柔らかくなっていきました。そして「組織行動とリーダーシップ」という科目を受けて、一気にふにゃふにゃに。ふにゃふにゃっていうのは、いろいろ聞く耳がもてて楽しくなっていくぐらいに捉えて下さい。そしてふにゃふにゃの原因は以下の言葉でした。

・仕事のできる人の話はためになる。でもそのやり方を自分にあてはめた場合、再現は可能ですか?
・実務も大事。でも再現性を高めるには、歴史の振り返りとグローバルな視点(出口治明さんがよく言う、タテヨコ思考ですね)をもって、学問として研究し最大公約数を見つける必要がある。

どっかで、学びは現場が一番と思っていましたが、再現性を高めるすなわち成功確率を高めるということに共感したというのが、単科から本科に進んだ理由だと思います。“成功確率を上げる”が、おススめしたい理由の1つです。

入学して実際に

入学したら大変です。これは覚悟が必要。
グロービスは科目数も多く、オンラインもあり、夏休みなどがないので、週1回3年で卒業できます。働きながらとしてはとてもありがたい。ただ学びの深さは自分次第。

レポートを提出する週は大変です。まだ小さい娘を抱っこ紐でおぶりながら、夜間にレポートを書くといったことも。土日は家族の時間と約束していたので、平日は3時起き。眠い眠い。

家族や職場には迷惑かけまくりです。

「MBA通ってて・・そんな感じなの?」
「夜飲み会にいけないんじゃマーケティング担当者としてどうなの?」

すみません、自分の力不足としか言えない。こういう事も想定した上での入学。しっかりそのほかの事でお詫びをしないといけないです。

しかし、それでも、大学院はよいです。大学院で得るものは数え切れないです。講師の熱い情熱や学友の想い。知識や友情は当たり前。毎回ハンマーで頭を殴られるような学びでした。でも一番は“自分を知る”ことです。間違いない。そもそも学ぶ環境はいままでも沢山あったのに、自分の目が曇っていたせいで、学べていなかったという事実。目が曇っていて、足がすくんでいた。

そしてまたもや出口治明さんの受け売りなのですが“人間ちょぼちょぼ”です。これすごく深いです。自分もそうですし、恐れずにいえば、“偉人”だってそうなんです。これが腹落ちすると、いろいろ纏わりついていたものがなくなります。ふにゃふみゃでまとわりついているものがない状態。
そうすると“一歩”が踏み出せます。挑戦への一歩、偉人への一歩、新しい自分への一歩。

これって守破離か

自分を理解し、基本を習得。そんな3年。そして今日を迎えた。今まで吸収したことをどう使うかは、どのような一歩を踏み出すかは、自分次第。「守」破離だな。

最後に

今日から新生活。世の中元気にしたいし、少しでも触れ合った人によい影響が与えられるようにやってきたい。無理せず、自然体で。

偉そうに言える人間ではないですが、社会人になっての学び直しは絶対におすすめ。大学院はいいです。

父さん。
3年かかったけど父さんと一緒、大学院卒になったぞ。40歳すぎて、学びが人生で一番楽しかった。ありがとうございます!

おわり

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