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【ウマ娘】如何にして私はモルモットになったか【戯言】

突然だが、諸君。わたしはアグネスタキオンというウマ娘が好きだ。
ロリコンなんだからお前はフラワーとかスイープとかマヤノが好きなんだろと思っていただろうが、しかし私の最推しはタキオンである。

まず見た目から言及していこうと思う。タキオンの勝負服はなんとダボダボ白衣なのである。なんといっても私はダボダボ白衣が大好きなので、これはもう私を狙い撃ちしたデザインともいえる。
タキオンは名前の通り科学者っぽい感じで、実験が大好きな理系ウマ娘だが、しかし第一印象とは反して効率厨ではない。好奇心がめちゃくちゃ高いタイプだ。
まぁだから、勝負服が白衣なのはわかる。でもさぁ、そんなダボダボにする必要あった?どういうつもりでそのデザインで発注したの??
タキオンは効率厨ではないとはいえ、合理的に考える方ではあるはずなので、是非とも合理的な理由を聞かせてもらいたいものだ。

さてさて、アグネスタキオンといえばもう1つ、見た目で特徴的な部分がある。それは目だ。
なんて形容したらいいかわからない、独特の目をしているよね。ハイライトがなくて感情が読みにくい。
まぁタキオンは結構ぺちゃくちゃ喋るし、表情も豊かだから、目だけハイライトがないからと言って感情が読めないわけでない。そう考えると色々と不気味なデザインにも思える。

さて、初めて出会った……つまりガチャで引いた時はそこまで強い印象はなかった。元々競馬の知識はなかったし、始めたばかりだったし、何より星2だったので。
ウマ娘には育成ストーリーの前に、ウマ娘との出会いを描いたキャラストーリー(全4話)が用意されている。私のトレーナー人生はここで狂った。
アグネスタキオンは問題児だった。教室で実験をし黒煙を立ち込ませ、結構周りに迷惑を掛けていたのもあるが、何より授業にも出ない、選抜レースにも出ないしスカウトも受けない、当然デビューもしないという有様だ。トレセン学園はかなり自由な校風で知られているが、流石に退学を言い渡され、タキオン自身も「研究はどこでも続けられるから」と退学を受け入れてしまう。

まぁしかし不思議なものだ、生徒会長のルドルフが言った。
目的は研究であり、その研究の邪魔になるならトゥインクルシリーズに拘らないというのは実に論理的だ。では……何故彼女は、担当トレーナーという逃れられない規則のある学園に入ったのだろうかと。

タキオンの目標は、夢は、「勝利」ではない。ウマ娘という種族の速さの限界、その可能性を追い求めることにある。
凄まじい速さだったタキオンは、しかし「可能性は遙か果てにある」と言った。走りに魅せられ、そしてその可能性をみたいと思った主人公は突然三本の薬を一気に飲み干した。

私はこの時にタキオンが言った言葉が忘れられない。

「随分と狂った目をしている」

ゲームをしていれば、(主人公が)目を褒められることは多々ある。大抵は綺麗な目をしているという評価だ。それは多くの人にとってあまり実感のない評価だろう。
だが、この時の私は、この主人公と少なからず同期していた。少なくとも、主人公と同じように「可能性のその先」を見てみたいと思った。
この時の私は、間違いなく狂気に包まれていた。
だからこそ、前述の評価は私にとって最上の評価となりえたのだろう。
見返してみれば当然そんなことはないのだが、記憶の中ではもっと至近距離で瞳を覗き込まれたような気がしている。あの狂気を孕んだ瞳でだ。

……出会いを語りすぎた。いや、それほどまでに衝撃だったのだ。
なんというか、今にして思えば、タキオンの瞳は「狂った瞳」を表しているんだろう。だからこそ、そんな彼女に「同類」と認められたような、そんな気がする。

さて、魅力は出会いだけにはない。育成ストーリーの部分は流石にうろ覚えだが、はっきり覚えているのは、彼女がレースを諦めようとした時のことだ。
史実でのアグネスタキオンはたった4戦しかしていない。そのたった4戦で、神話となった彼に付けられた異名は「超光速のプリンス」。光速を超えるタキオン粒子と、そのあまりの速さから付けたられた、まさに伝説の競走馬。
「もし怪我をしていなかったら」で上げられる馬の一頭でもある。

ウマ娘は史実をある程度再現する。
故に、皐月賞の後、彼女は怪我をする。
……だが、タキオンの瞳に絶望はなかった。元々脚が弱く、それ故に2つのプランを立てていたからだ。「プランA」は終わり、「プランB」……誰かにその夢を託すという方向へと、既に動き出していた。
私はそれが堪らなく悔しかった。
それはトレーナーのエゴなのかもしれないが、私は他の誰でもない、彼女が夢を果たすのを見たかったのだ。

その後なんやかんやあって、トレーナーがめちゃくちゃ頑張った結果、彼女はレースに復帰することなる。
ウマ娘は史実の壁さえ越えれば、重しはなくなるので、早い段階で安心して見られる。確か。ちょっとうろ覚えだ。

結末として、彼女は可能性を追い求める過程で、心理的な部分からのアプローチを始めるようになる。
結果、実験と称してトレーナーにあからさまなアタックを仕掛ける、独占欲高めのウマ娘へと成り果てましたとさ……。めでたしめでたし。

それは冗談として、育成ストーリーを終えた時はあまり気にしていなかったのだが、その後彼女は「ウマ娘」という世界観を語る上で重要というか、かなり便利なキャラになる。
というのもウマ娘には、「ウマソウル」と呼ばれているものがある。ウマ娘達が史実の競走馬とある程度同じ運命を辿るのは、このウマソウルの影響が強い。
しかしウマソウルには、競走馬達の歴史だけが乗せられているわけではない。当時の関係者やファンの人達の思いが載せられている。
史実を乗り越える……彼女たちにとっての壁を乗り越えるには、ファンの声援や、ウマ娘自身の思いなどの、所謂「感情」が重要だ。

タキオンも言っていたが、ウマ娘は走っていると、「背中を押される」感覚があると言う。そういう世界観的な部分を語るようなウマ娘は他にも居るものの、心理的な部分の作用をいち早く見出し、その可能性に気づいているウマ娘は彼女だけ。つまり推しがめちゃくちゃ美味しいポジションにいる。モルモット大歓喜である。

キャラの性能だが、スピード20%、根性10%と、初心者にとってはかなり育成しやすい成長補正が掛けられている。パワーやスタミナをある程度盛ろうとすると、スピード1400まで盛るのも無課金勢にとってはかなりキツイので、結構育成しやすい。
さらに固有スキルが回復固有で、金回復スキル1個分の効果があり、さらにスピードも上がる。中距離ならそのまま金回復分のスキルポイントが節約できるので、めちゃくちゃ強い。
サポカもかなり美味しいタイミングで出てくれて、性能も人権級。
さらに新衣装もまだ残っているので、こちらも非常に楽しみだ。石を貯め続けるのは辛いかもしれないが。

ウマ娘という世界観を語る上で欠かせない重要なキャラなので、常に美味しいところで美味しい出番がある公式に優遇されたキャラであり、性能も悪くないのでチャンミでも使いやすい、推していて損はないだろう。みんなもモルモットになろう!!

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