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ミライの小石14.絵から始まる働き方の未来

日本経済新聞社のローカルビジネスサテライトでアイビスペイントが紹介されていました。アイビスペイントはスマートフォンやタブレットで指でも描ける手軽さが特徴のソーシャルお絵かきアプリです。愛知県の企業が開発したアプリで、日本発アプリとしてダウンロード数1位となったそうです。(※1)

私がアイビスペイントを未来の示唆だと感じたのは、今まで絵を描いたことがない人達への波及を感じたからです。調べてみると、10代、20代がユーザーの8割を占め、9割以上は海外ユーザーです(※2)。ローカルビジネスサテライトで紹介されていたユーザーは医学部の学生で、プロのイラストレーターや美大・芸大の学生ではありません。また、絵には言葉の壁がないので、描いた絵を投稿すると海外ユーザーから外国語で反応が寄せられます。お絵描きアプリが国境を飛び越えて世界をつないでいるのです。

私は今パソコンで仕事をしています。その定番ツールはマイクロソフト社のOfficeです。これらを使ってキーボードとマウスで文書や図形を作ることはあっても、鉛筆やペンで文字を書くことはほとんどありません。ましてや絵を描くことは子供の頃に置いてきた忘れ物に近い存在です。私たちの創造性は物理的にも精神的にもオフィスという枠に閉じ込められているのかもしれません。子供の頃に絵を描くことが当たり前であったように、大人も絵を描くことが当たり前の未来があっていいのではないでしょうか?

今は生成AIのニュースが多く、イラスト生成AIも騒がれています。人間の仕事が奪われてしまうのでは?といった悲観論も聞かれますが、アイビスペイントと生成AIの支援を組み合わせれば、私たちはもっと簡単にイメージした絵を表現することが可能になりそうです。ツールに慣れ親しんだ今の10代、20代が社会人になる2040~2050年には、オフィスワーカーならぬ、創造力を仕事場に持ち込むためのツールを駆使して仕事をするアトリエワーカーという働き方が登場しているかもしれませんね。そこでは「まずは絵を見てよ」から始まる働き方になっていそうです。

参考
(※1) 世界で2.7億人 愛知発日本一アプリ、誰でもプロ級の絵―日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD0753Q0X01C22A1000000/ 2023年2月18日閲覧
(※2) ダウンロード数は世界で2億回超え! お絵描きアプリ「アイビスペイント」が急成長する理由―BCN https://www.bcnretail.com/news/detail/20220616_283604.html 2023年2月18日閲覧

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