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競馬雑記帳 2023/11/09

JRDB永野です。

GⅠの谷間となった先週の開催。本場のブリーダーズCに参戦の日本馬の騎乗のためにリーディング上位陣が渡米。加えて金曜のJBCでの落馬のアクシデントで岩田望騎手が土日全レース乗り替わりに。結果土日の東京はモレイラ騎手が11勝、横山武騎手が6勝と偏った結果に。モレイラ騎手に至っては、即豪州へ飛んで火曜に行われたメルボルンCでも2着と好走。
今回の短期免許の期間は残り5週、どこまで数字を伸ばすか興味があるが、それに立ちはだかりそうなのでが、今週から多数参戦の外国人騎手。ムーア騎手を筆頭に既に日本で実績のあるメンバーだけに、モレイラ騎手にひとり勝ちは許さないはず。

週末の土曜日には、熊沢騎手の引退セレモニーが行われる。横山典騎手と同期の競馬学校の2期生で、平地と障害両方のGⅠを制している唯一の騎手。
平地のGⅠ3勝は、コスモドリームのオークス、ダイユウサクの有馬記念、テイエムプリキュアの阪神JFといずれも人気薄でのもの。

テイエムプリキュアでは、2009年のエリザベス女王杯でクィーンスプマンテとの大逃げで圧倒的人気のブエナビスタに先着して大波乱の演出も。

騎手生活後半は障害レース中心だったが、1997年から99年にかけては年間に平地のGⅠレース10クラ以上に騎乗している。この時期最大の相棒は何と言ってステイゴールド。新馬戦2戦(当時は同じ開催なら新馬戦が最大4回使うことが出来た)はペリエ騎手が鞍上と期待の大きさがわかるが、3走目からは熊沢騎手に手綱が回ってきた。しかし、ダートを使ったその初戦はコーナーを曲がれずに逸走して競走中止に。しかし熊ちゃんが根気よくレースを教え込んで、6戦目で未勝利を脱出すると、夏には出世レースの阿寒湖特別を勝って菊花賞路線に駒を進めるまでに。

暮れに当時阪神で行われていたワールドスパージョッキーシリーズを使ったので鞍上が武豊騎手になったが、明けて4歳のはじめに熊ちゃんの手綱に戻りダイヤモンドSの2着でオープン入りを果たすと、天皇賞・春ではメジロブライトの、宝塚記念ではサイレンススズカの2着とGⅠでも好走。サイレンススズカが命を落とした天皇賞・秋のみ蛯名正騎手の手綱だったが、それ以降の16戦は熊ちゃんが手綱を取っている。6歳の初夏に武豊騎手で目黒記念を勝ったのを機にラストランで香港でGⅠを勝っても、熊ちゃんに手綱は戻ってこなかったが、3歳春に丹念に熊ちゃんがステイゴールドにレースを教えることがなければ、そのまま未勝利で埋もれていたかも。
そうなれな、オルフェーヴルもゴールドシップも登場しないことになる。

ステイゴールドで未勝利を勝ったことは熊沢騎手の大きな功績だ。

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