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競馬雑記帳 2022/12/22

JRDB永野です。

以前、書店に勤めていた頃、著名な作家が亡くなるとそのひとの作品が急激に動くことがあった。
その最たるものが、司馬遼太郎と手塚治虫だった。

亡くなられると引退では少しニュアンスは違うが、今に福永騎手は以前よりも注目度が高くなっているのは確か。
本人の希望で来年の2月一杯まで騎手を続けるが、ラストがサウジアラビアでの騎乗になるのではとまで報道されている。

福永騎手自身の成績は、先週の競馬で今年の年間100勝を達成。2010年以降13年連続は自身のもつ記録を更新するもの。(騎手の記録といえば多くは武豊騎手が保持しているが、年間100勝の連続に関しては、武豊騎手は2001年に拠点を海外に移したことがありこの年は65勝。その前後では9年と8年の連続年間100勝がある。)

福永騎手の年間100勝に関しては、今年の場合は、昨年暮れの香港国際競走での落馬負傷の為1月は丸々騎乗はなく11ヶ月での達成。その間に調教師試験の準備などもあっただろうから12月半ばを過ぎての達成もしかたないところか。

週末の有馬記念は、昔でいう八大競走のなかで唯一福永騎手が勝っていないレース。人気馬に騎乗してはいながいが、これまでの成績は13回の騎乗でトゥザグローリーで3着一度あるだけ。今年の相棒はボルドグフーシュ。全くのテン乗りだが注目を集めるのは間違いなく、過剰人気で馬券的には妙味は薄いかも。

福永騎手が2月末まで騎乗は2月・3月が競馬界の人的年度年度替わりにあたるから。来年の2月末で、美浦では大江原師、栗東では橋田師、池添兼師、五十嵐師、南井師が定年。替わって昨年に調教師試験に合格して開業待ちの上原師が美浦で、西園翔師、小栗師、緒方師が栗東で開業が発表されている。

先日調教師試験に合格した7名は技術調教師を経て、現役調教師の急な勇退がなければ、2024年の3月には開業に。この年の2月末には、美浦では中野栄師、高橋裕師、小桧山師が、栗東では安田隆師、加用師、飯田雄師、松永昌師が定年。美浦での定年3、栗東での定年4に対して、開業待ちも美浦3の栗東4.
調教師試験の合格枠は、合否発表の12月からみて、翌々年2月の定年調教師の人数が大きなポイント。

福永騎手は騎手絶頂期に調教師に転身と言われているが、開業の頃には48歳で新規開業としては決して若くなく、今回の合格者のなかでも最年長。

現段階で「騎手以上にやりたい仕事」と表現しただけに、20年と限られた期間でどれだけ結果を出せるか。武豊騎手が福永厩舎の馬への騎乗に意欲的らしい。2年後は55歳でこちらも元気。


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