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競馬雑記帳 2021/2/3

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JRDB永野です。

NHKで放送されている「逆転人生」で、先日高知競馬が取り上げられていた。

多額の累積赤字を抱えて廃止寸前の所を、当時の県知事の判断で税金で赤字をクリアにしての再出発。
切り詰める所はトコトン切り詰め、当時の最下級のレースの1着賞金は10万円だったらしい。
しかし、社会現象となった「ハルウララのブーム」はあったが、それも一過性のものではやりジリ貧状態。

番組が逆転の要因として取り上げたのはスターホースの出現。
脚元に不安を抱えた競走馬の終着地としての高知競馬で、その再生を目指す調教師、雑賀正光師をクローズアップ。

雑賀師は元は紀三井寺競馬の調教師だったが、紀三井寺競馬の廃止に伴い高知競馬に移籍。そこでまた、廃止に直面して、それを回避する為の署名活動などが再現VTRを中心に紹介された後、中央で3勝を挙げながら、屈腱炎の為に高知に移籍してきたグランシュヴァリエの話に。

不治の病だけに、いかに症状を悪化させずにレースを使って結果を出すかの模様を、師が削蹄している映像や馬房で脚元に湿布を捲いている映像と共に紹介。それまでが再現VTRだったので、師が作業している映像は実際のグランシュヴァリエとの映像がと思いきや、そうではない馬。この演出は視聴者を惑わすものと言わざるを得ないのでちょっと疑問。

ともあれ、グランシュヴァリエは移籍から1年余りで交流GⅠの南部杯で3着と好走。12頭立てのブービー人気で複勝の配当は3,640円をつけた。ここで高知競馬をアピールしたことが、そのあとの活況へのターングポイントと番組は位置つけている。

その後大きなのは、JRAのPATのシステムに地方競馬が乗っかったことと、高速回線の普及でネットでレース映像を見れるなど、現場に居なくても競馬に参加できる環境が整ったことだろう。

昨年の高知競馬の売上は、ハルウララブームの年の11倍で、伸び率は地方競馬のなかでもダントツらしい。
最下級のクラスでも1着賞金は50万円で、税金で救済してもらったのが、いまでは自治体に収益を還元しているらしい。

高知競馬が存続の危機に直面していた頃に廃止を決断した、北関東や九州の主催者は今の高知競馬をどんな気持ちで見ているのだろうか?

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