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競馬雑記帳 2023/05/26

JRDB永野です。

いよいよ2020年生まれのサラブレッドの頂点を決めるダービー。
初年度産駒から12世代のうち7世代がダービーを制したディープインパクト産駒不在のダービー。現3歳世代が極少なのでこうなるのはわかってはいたが。
キンカメは現4歳が最終世代で、ハーツクライ産駒は現2歳が最終世代。近年ダービーを制した種牡馬の産駒がいなくなりつつあり、種牡馬も世代交代。

今年のダービー出走馬のうち、キンカメの後継馬の産駒が6頭、ディープの後継馬の産駒は3頭。
この世代の馬の種付けが開始の時期には、キンカメは既に種牡馬を引退していたのに対して、ディープはシーズン初めは種付けを行っており、後継馬より本家へと考えていた生産者も多い筈で、この年に関しては世代交代が巧くいっていなかったといえる。そのかなでシルバーステートが2頭の産駒を送り込んで来たのは注目に値する。

しかし種牡馬の系統にも栄枯盛衰があるとはいえ、トニービンやブライアンズタイムといったダービー馬を複数送り出した系統は見当たらない。

嘗ての大種牡馬の系統も途絶えているものが多い。パーソロン、ノーザンテーストは種牡馬の系統は途絶えている。テスコボーイの系統が細々と命脈を保っているが、それも代表産駒のトウショウボーイの系統ではなく、サクラユタカオーからサクラバクシンオーを経てビッグアーサーというスプリント路線。土曜の京都競馬場で行われる葵ステークスにはビッグアーサーの代表産駒のビッグシーザーが出走。種牡馬系統の維持のためにも頑張って欲しい。

日本の競馬を変えたといわれるサンデーサイレンスの系統はどうなるか。
現在最良の後継は当然ディープインパクトだが、その後継馬がまだハッキリとは見えてこない。現状ではキズナが1番手だろうが、まだ牡馬のGⅠ馬を出していない。結局はコントレイルの出来次第になるのか。

ハーツクライはジャスタウェイがダノンザキッドGⅠを勝ってはいるがそのあとは続いていない感じで、シュヴァルグラン、スワーヴリチャードの2頭のジャパンC勝ち馬の結果待ちか。
ステイゴールドの系統は、オルフェーブル、ゴールドシップが二枚看板だが、どちらも牝馬の活躍馬が目立つ。

となると、意外にもサンデーの系統は後世に残して行くのは、GⅠを勝って種牡馬入りした馬ではなく、重賞勝ちがスプリングSだけというブラックタイドかも。この馬自身種牡馬としてはキタサンブラックで一発当てただけだが、そこからイクイノックス、ソールオリエンスが出て無事競走生活を終えれば種牡馬入りだろう。イクイノックスらの種牡馬としての強みは、サンデーサイレンスが4世代前まで後退することでサンデーの血を含む牝馬とも交配しやすい。もうひとつは多くいるディープ産駒の牝馬との交配ならサンデーサイレンスの4×3のクロスに加えて、ブラックタイドとディープインパクトの母のウインドインハーヘアの4×3のクロスになること。

偉大な母のクロスの効用は、今年デビューのディープの肌にレイデオロという配合の馬で判明する。このクロスが有効なら、イクイノックスが種牡馬になった際はディープ産駒の牝馬が殺到しそう。

今年のダービーは、父キラサンブラックとひと世代上のイクイノックスのリベンジをソールオリエンスに期待したい。

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