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競馬雑記帳 2023/01/19

JRDB永野です。

2022年の年度代表馬は、2021年のエフフォーリアに続き3歳で天皇賞・秋と有馬記念を連勝したイクイノックスに。

これで、父のキタサンブラックと親子での受賞に。
啓衆社主催時期、優駿主催時期を含めて、親子での受賞は

トウショウボーイ-ミスターシービー
シンボリルドルフ-トウカイテイオー
ディープインパクト-ジェンティルドンナ
ロードカナロア-アーモンドアイ

に続く5組目。

7頭のダービー馬を出しているディープインパクトだが、輩出した年度代表馬は牝馬のジェンティルドンナだけ。
牡馬での最高傑作といえるコントレイルは、三冠達成もこの年アーモンドアイがGⅠを3勝。うち直接対決となったジャパンカップでアーモンドアイが先着していることが決定打となりこちらが年度代表馬に選出。

ちなみに、年度代表馬の選出制度のなかったセントライト以外、シンザンからオルフェーブルまでの三冠馬6頭はその年の年度代表馬に選出されており、コントレイルが初めて三冠ながら年度代表馬に選ばれなかった。コントレイル産駒は2025年にはデビューだが、その産駒から父の無念っを晴らす馬が出てくるか。

これまでの親子での年度代表馬の受賞は父と息子もしくは娘というパターン。
しかし、現在年度代表馬に選出された牝馬4頭が繁殖として子どもを出している。

ブエナビスタとジェンティルドンナは繁殖牝馬としてのピークは過ぎたかもしれないが、リスグラシュー、アーモンドアイはこれから産駒を競馬場に送り出す。

この夏に競走年齢に達するリスグラシューの初仔はモーリス産駒の牡馬で父母ともに年度代表馬で合わせて10冠、、2番目はロードカナロアの牝馬でこちらも合わせて10冠。

アーモンドアイは昨年生まれた初仔はエピファネイアの牡馬、そして先日生まれた2番手の仔はモーリス産駒の牡馬でこちらは父母合わせて15冠になる。デビューは順調なら2025年でコントレイルの初年度産駒と同世代になる。

リスグラシューを管理した矢作師は定年までまだ時間があるが、アーモンドアイを管理の国枝師は2026年には定年。アーモンドアイの初仔のデビューは迎えられも、クラシック戦線の頃には厩舎がなくなっているのは残念。

さて、初年度産駒から年度代表馬を出したキタンブラックだが、2世代目の現3歳世代も牡牝ともに重賞ウィナーを出しているし、今週末には初年度産駒の重賞勝ち馬のガイアフォースがイクイノックスの主戦のルメール騎手を鞍上にアメリカJCCに出走する。

しかしその種牡馬生活は決して順風満帆というわけではなかった。

2018年に種牡馬入りの際は種付け料は500万円に設定も2年目、3年目は400万円に。初年度には130頭だった種付け頭数も3年目には100頭を割って92頭に。4年目の2021年には種付け料を300万円に設定するも種付け頭数が大きく回復することはなく102頭止まり。

しかしその年初年度産駒がデビューすると状況は好転。イクイノックスが夏の新潟で新馬勝ち、9月末の時点では2歳新種牡馬ランキングでは、ドレフォン、シルバーステートに次ぐ3位に。イクイノックスがこのあと東京スポーツ杯2歳Sを勝ったことで2022年度の種付け料が初年度と同じ500万円まで復活。最終的に2歳リーディングでは新種牡馬では4位、全体では16位と健闘したこともあり、2022年度の種付け頭数は177頭と大きく増やした。

翌年の種付け料に大きく影響する2022年の秋競馬前半では、ガイアフォースのセントライト記念勝ち、ラヴェルのアルテミスS勝ち、イクイノックスの天皇賞・秋制覇と好成績だったので、2023年の種付け料は1000万円と倍に跳ね上がった。この金額がエピファネイアの1800万円、キズナ、コントレイル、ロードカナロアの1200万円に次ぐもの。種付け料が高額になれば当然相手の繁殖牝馬の質も上がるので、より走る産駒が期待できる。

みごとなV字回復だが、ひとつ覚えておきたいのが、今年来年と競走年齢に達する世代はV字の下降線と底にあたること。血統登録数も今年の2歳世代は55頭と初年度の84頭、2年目の82頭と比べて少ないので過度の期待はかけ辛い。POGなどの際のは御用心を。 


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