3歳特別戦を2勝!今野厩舎をざっくり分析【厩舎topic 3/27・28】

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「厩舎topic」と題して週末のJRA開催を厩舎にフォーカスして振り返りをしていきたいと思います。よろしくお願いします。

では、いつも通りで注目したレースから見ていきます。

3/27(土)中山 伏竜S(3歳OP、ダ千八)優勝ゴッドセレクション(生産社台F、今野厩舎)
3/28(日)中京 大寒桜賞(3歳1勝C、芝二二)優勝マカオンドール(生産ノーザンF、今野厩舎)

(優勝馬の関係者のみなさま、今回の優勝おめでとうございます!)

今野厩舎が3歳特別戦を相次いで優勝しました。そこで今回は今野厩舎を取り上げたいと思います。
これまで取り上げる機会がなかった厩舎ですので改めて全体傾向から見てみたいと思います。

まず通算(2020年まで)の全体成績で芝ダートの傾向を見ていきましょう。
勝数では芝61勝:ダ88勝、勝率では芝.063:ダ.090、全体的にはダート優勢の傾向を示しています。

直近の傾向を見るために直近4年(2017~2020年)で切り取ってみますと、芝32勝:ダ50勝、芝.065:ダ.103となっています。直近4年で見てもダート優勢の傾向は変わりませんが、ダート勝率をさらにアップさせており、ダートについてはさらにレベルアップしている印象です。
(このあたりは伏竜S優勝のゴッドセレクションのイメージで覚えるとよさそうです。)

特別戦(重賞を除く)も2017~2020年の4年分で成績傾向を見てみます。計19勝、芝10勝:ダ9勝となっています。特別戦勝ちの距離では、芝は千二~二六、ダートは千二~二四での勝利実績があり、距離については芝もダートも幅広く、さらに偏りらしきものも見当たりません。馬毎の距離適性に応じた馬づくりを実践しているように感じられます。

特別戦勝ち19勝(2017~2020年)の競馬場別内訳では東京競馬場以外の9つの競馬場で特別戦勝ち実績があり、遠征も滞在も結果をだしています。なかでも特別戦19勝のうちトップは中京の5勝で中京は比較的得意と言ってよいかと思います。
(ちょうど今週の大寒桜賞(マカオンドール)が中京ですし、タイムリーな特別戦勝ちだと言えそうです。)

注意したいのは東京で、東京では集計期間外も含め通算で平場ダート戦での1勝のみです。現時点では東京遠征では結果が極端に少ないことは認識したいです。(中山では実績複数ありますので、同じ関東主場でも東京のみが鬼門となっています。)


重賞(JRA重賞)での実績も見てみましょう。重賞実績については、まだ重賞勝ちがないので当記事作成時点までの重賞3着内を挙げてみます。

2013年 小倉サマージャンプ(小倉障害・2着)トウショウデザイア
2014年 アンタレスS(阪神ダ千八・2着)トウショウフリーク
2015年 クイーンC(東京芝千六・3着)ロカ★※
2018年 ファンタジーS(京都芝千四・2着)ベルスール★
2020年 京都2歳S(阪神芝二千・3着)マカオンドール※
2021年 クイーンC(東京芝千六・2着)アールドヴィーヴル★※

上記の重賞3着内実績のなかから再現性があるところをピックすると、2~3歳牝馬の世代限定重賞で3頭の実績があります。早めから動けそうな牝馬は注目してよいかと思います。(★印が該当馬です)
他では、※印の3頭がノーザンF生産馬で共通しています。重賞路線のような上級馬はやはりノーザンFに注目のようです。(※印が該当馬です)

重賞実績での余談ですが、平場含め実績乏しい(1着実績が少ない)東京芝のクイーンCで2着・3着を記録しています。これをどう解釈するかは分かれるところだと思いますが、筆者は「実績乏しい東京芝でも上位入着させるくらい早期始動牝馬の馬づくりを得意としている」と現段階では見るようにしています。


次に、今野厩舎の3歳世代(2018年産)を生産牧場別で見てみたいと思います。
今野厩舎3歳世代の生産牧場で2頭以上いる生産牧場を抽出したものが以下です。(3/29時点、netkeiba調べ)

社台F(4頭)
ノーザンF(3頭)
栄進牧場(3頭)
新冠タガノF(2頭)

上記のとおりで生産牧場別での注目は社台Fでしょう。
実際、今野厩舎の引退馬も含めた賞金上位馬を調べると社台F生産馬が目立ちます。生産牧場別では「今野厩舎×社台F」にまずは注目だと思います。さきほど見た重賞実績のファンタジーS(2着)ベルスールも社台F生産馬ですし、今後も注目だと思います。

ノーザンFについてはさきほど確認したように重賞3着内実績で優位性があり一発長打の期待値が高そうです。ノーザンF系クラブからの預託は多くはないですが、その分過剰人気はないでしょうしノーザンF系クラブで募集があれば一般票での一発狙いで申込候補に入れることを考えてもよいかもしれません。

そして栄進牧場にも注意を払いたいです。
「今野厩舎×栄進牧場」の組み合わせは、2018年産だけでなくこれまで多数の預託事例があり、厩舎と牧場のパイプは太そうに見えます。
栄進牧場は個人オーナーさんの牧場ですが、最近は生産馬をセールに上場することも見られますし、どこかで栄進牧場生産のクラブ馬の募集もあるかもしれません。「今野厩舎×栄進牧場」というラインで人気することはないと思いますし、ここも頭の片隅で覚えておきたいラインです。


ある程度の情報量になってきましたので、一口馬主目線でのまとめに入りたいと思います。

①全体成績(通算成績)からダート優勢の傾向。今野厩舎の大枠としてはダート優勢であることをまずはしっかり認識したいです。今野厩舎預託馬で検討するなら「まずはダート馬から」が確率高そう。
②中京を比較的得意としている実績傾向。京都閉鎖中のここ数年は、中京開催も増え今野厩舎には追い風になりそうです。(大寒桜賞(マカオンドール)も中京でした。)
③生産牧場では社台Fにまずは注目したい。伏竜Sを勝ったゴッドセレクションも社台F生産ですし、「社台F×ダート路線×今野厩舎」はもっとも打率高そうだと推測しています。次いで「社台F×牝馬×今野厩舎」で、こちらはベルスールのイメージで早期始動の芝路線が合いそうです。
④重賞は未勝利ですので重賞初優勝の期待がかかります。これまでの重賞実績から「早期始動の牝馬」や「ノーザンF生産馬」あたりが重賞タイトルにもっとも近いところにありそう。(①で触れたように確率高いのはダート路線なので、あくまで一発長打を狙うなら…という意味合いです。)
⑤クラブ馬で募集あるかわかりませんが「今野厩舎×栄進牧場」も覚えておきたいです。


ざっくりと大枠を把握したくて今野厩舎をまとめてみました。いかがでしたでしょうか?少しでも読んでくださるみなさまの厩舎理解に役立てれば幸いです。


今回はここまでです。最後まで読んでくださりありがとうございました!
良い調教師(厩舎)とのご縁、みなさまの愛馬の成績向上、次世代産駒での良縁があることを願っています!

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