ローソンの逆襲?変化する消費者感情への猛烈アプローチ
はじめの小咄
新年が明けたというのに、衝撃的な出来事が続きましたね。
ネモトは、先日、近所に設置された日本赤十字社の募金箱へ、息子たちと募金に行ってきました。
息子たちは、少ないお年玉からいくら出すか金額は自分で決めさせたのですが、それぞれ千円出すとのことでした。
まだ6歳と7歳の息子たちにとって、千円は大金です。
逆に、まだ重みもそこまで理解はしていないのかもしれません。
それでも、ネモトには伝えたい想いがありました。
募金や寄付は余裕があるからするのではなく、今ある生活に感謝し、たとえほんの少しであっても困っている人へ分け与える心の豊かさを持って欲しいのです。
ネモトは無宗教ですが、中高ミッション系の学校に通っていました。
聖書の中にも、裕福な人が多額の寄付をしていることと、貧しい人がなけなしのお金を寄付していることを対比して、貧しい人の寄付は裕福な人の寄付よりも大きいと表現した話があります。
まぁ、極端な話ですし、裕福だからといって寄付は当たり前というのも違うと思います。
ですが、ネモトはなけなしのお金を寄付する貧しい人の精神を常に持ち続けたいと思っています。
やらない善よりやる偽善。
微力も、たくさん集まれば大きな力になると信じて。
1日も早く被害にあわれた全ての人々が安心して暖かく過ごせる日々が戻りますように。
本題!
ネモトの家は、目の前にセブンイレブンがあるという立地。
節約家の方々がまず行かないようにする、でお馴染みのコンビニが、我が家の冷蔵庫。
ちょっと日持ちするタイプの袋入り惣菜系なんかは、気力も体力もない日の救世主です。
この家に引っ越してくるまでは、圧倒的ファミマ派だったのですが、
(今でもファミマのスパイシーチキンを超えるコンビニチキンはないと思ってる)
なんせ家の目の前に陣取られたら降参するしかないですよね、現在は9割セブン利用です。
さて、そんなセブンに支配された日常をここ数年送っていたのですが。
最近、ちょっと健康のために遠回りして帰ろうと思って、いつもあまり通らない道を通ったら、ちょうど疲れたあたりにローソンが。。。
健康のために歩いてたはずなのに、コーヒー買って休憩したくなり、本当に久しぶりにローソンへ入店したわけです。
ローソンの変化にびっくり
私のローソン最後の記憶は、あの伝説の(?)ロールケーキが爆売れしていた時代。
もちろんネモトもあのロールケーキを求めてローソンに走ったわけです。おいしいんですよ、アレ。生クリームがあっさりしてるから呼吸とともに消えていく感じで。
ローソンのロールケーキはほぼ空気なので0カロリー。
それはさておき、久しぶりにローソンに入店して、ネモトびっくり!!
まず、目についたのは、プライベートブランドの充実ぶり。
パッケージデザインも統一感があるので、一目でPB商品かそうでないかがわかる。
それにしても、こんなにPB商品がいつの間に増えたの!?
次に驚いたのは、ローソンのコーヒーが猿田彦監修になっている!!
え、これってみんな知ってる情報でした?
これはもう、誰得ってネモト得でしかない情報かもしれませんが、猿田彦のコーヒーの味が個人的に好きなネモトは何を思ったかメガサイズ買っちゃいましたからね。
そして、セルフレジ。
セブンイレブンは支払い部分がセルフとなるようなレジで、バーコードの読み取りなどは店員さんが従来通りやってくれるのですが、
ローソンはバーコード読み取りもセルフ。これはちょっと初見だと戸惑いもあって、混んでたら焦りそう。
ただ面白かったのは、コーヒーの注文をセルフレジで入力したら、カウンターの中にいた店員さんがスッ…とコーヒーの紙コップを差し出してくれたこと。
あ、そこはセルフじゃないのね!そのためにそこに店員さんがいたのね。納得。
そんなわけで、数年ぶりのローソン体験をしたネモトなのですが、一番衝撃を受けたのは、コーヒーでもセルフレジでもなく、、
PB商品の中でも特に、冷凍食品の充実ぶりと、その値段です。
辛いもの大好きなネモトは、サンラータン麺の類に目がないのですが、
最近のセブンイレブンは麺類も高い。一食500〜600円が当たり前です。
ところが、、なんと、今回発見したローソンの冷凍サンラータン麺。
衝撃の365円(税込)。
やっっっっっっす!!
え、今、令和ですよね?
何もかもが値上がりしていると騒がれている、令和ですよね?
ローソンだけ時止まってる?
しかも、帰宅して早速調理してみたのですが、超めんどくさがりのネモトでもノーストレスでできる「袋のままレンチン」仕様。
いやいやいや、、お値段があれだけお安いのですから、きっと具材はお気持ち程度なのでしょう?良いんですよ、わかってますから、、、とおおらかな気持ちでお皿に流し入れたのですが。
びっくりするくらいの具沢山。
ローソンさん、これ大丈夫?やっぱり、時止まってる?
もちろんお味も美味しかった。これはもう鬼リピ確定です。
以上が、ネモトが最近ローソンで受けた衝撃ストーリーです。
今、コンビニ業界に何が起きているのか?
惣菜やご飯系は、なんだかんだいってセブンイレブンが美味しいよねと言われ続けて久しいですよね。
今でも、おにぎりはセブンイレブンが美味しいなと個人的には思っています。
売上も、店舗数も、トップを守り続けているセブンイレブン。
しかしその一方で、巷では、、
昔はもっと量に満足感があった!
見た目と実際の量が全然違う!
底上げされていた!
値段は上がっても良いから前と同じにして欲しい!
といった声がよく聞こえてきます。
そもそもが原材料高騰の昨今、致し方ない事情はみんな理解しているはずです。
致し方ないとわかってはいても、セブンイレブンに限らず日本全体に蔓延している「価格そのままで減量にはうんざり」という消費者感情の傾向に対して、セブンイレブンのマーケティング方針が、少し裏目に出てしまっている感は否めません。
そんな中、業界第3位のローソンは何をしたのか?知ってますか?
時代を掴んだキャンペーンが大当たり
なんと、、
時代を逆手に取った、いわゆる”価格そのままで増量”キャンペーン、「盛りすぎ!チャレンジ」を大当たりさせたのです(2023年2月実施)!!
価格をそのままで、47%増量するというキャンペーンは、見た目のインパクトも凄まじく、ネモトもSNS界隈でかなり見た覚えがあります。
改めて調べてみたら、やはりこのキャンペーンは想定以上の売上を記録したとのこと。
このキャンペーンを企画したローソンの広報はこう語ったそうです。
「値下げするよりも、価格据え置きで増量したほうがワクワク感があるのではないかと考えた」
ワクワク感!!
そうだ、今の値上がり時代に疲弊している私たちに必要だったのは、量の少なくなった商品の値下げではなく、同じ値段でお腹いっぱいになれるワクワク感だったんだ!!
まさに、世の中の値上がりで疲弊している消費者をグッとつかむキャンペーン!!
このキャンペーンが、食品関係の値上がりラッシュがあった2023年2月を狙って打ち出されたというところも大当たりの理由でしょう。
まさに、彼氏に振られたばっかりの女の子を慰めるという口実で落とすっていう王道の手法!!(褒めてます)
消費者のお金を払う意識というのは、時代に強く影響されますよね。
そして、消費者も賢くなります。そりゃ安いに越したことはないけど、安さをキープするために量が減っていることに気づきますよねそりゃ。
どうせお金を払うなら、満足感も買いたい。
その満足感が、47%増量というどこからどう見てもはっきりとわかる増量であるならばなおさら嬉しいわけです。
消費者心理の魔術師ローソン、恐るべし。
目指すゴールが明確!ローソンが今欲しいのは、、
今回、ふと入店したことでローソンの差別化戦略に気づき、色々と調べていく中で、今、ローソンがゴールと定めている場所が浮き彫りになりました。
それは、
「新規来店者を増やすこと」
企業である以上、目指すべきは売上や利益かもしれない。
しかし、それはあくまで長期目標であって、今はとにかく新規来店者を呼び込むことにかなりの重点を置いていることがわかります。
そして、そのための戦略が、とても消費者に寄り添っている。
消費者感情をつかむのがとてもうまい。(ネモトはからあげクン1個増量も大好き!!)
儲けよりも、コンビニの買い合わせという特徴を生かし、話題性のある商品を生み出すことで新規顧客の獲得を狙うローソン。
増量に伴うコスト増は本部が負担するというリスクをとりながら、全体でシェア拡大を目指す考えとのこと!!
結論!
思えば、ローソンは、ナチュラルローソンや100円ローソンなど、たくさんのチャレンジをしてきている企業ですよね。
最近、すっかりローソンに興味津々なネモトが、後日、別店舗にも調査という名の無駄買いをしに行った時には、あの高級スーパー「成城石井」のコーナーがあり、ネットで噂の500円もするトリュフポテトチップスなどが売られていました。
そういえば無印良品との提携や、郵便ポスト設置などの取組も早く、
PB商品の充実ぶりだけを見ると自社商品にこだわっているかのように見えなくもないが、
いわゆる、老舗デパートの中にユニクロを入れるといった例にみられる、テナントリーシングも生存戦略としてとるバランス感覚。
店舗数や売上などのランキングでは測れない価値提供があることに気付かされ、
何より、時代によって七変化する消費者心理を同じ目線でしっかりとつかむことの大切さを学んだ気がします。
さぁ、そろそろ皆さんもローソンに行ってみたくなってきたでしょう?
※回し者ではありません
最後に一つお詫びをして終わりたいと思います。
、、やっぱりネモトは、ファミマのスパイシーチキン派です。
ローソンよ、スパイシーチキンを超えてくるのか?
挑戦を待つ。
おわりに
以上、今回の記事ではネモトがふらっと入店したことをきっかけに気づいたローソンの変化をマーケティング視点で分析した結果をお伝えしました。
いかがでしたでしょうか??
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