【レジリエンス】逆境に負けない心「レジリエンス」とは何か?

昨今、「レジリエンス」という言葉をよく聞くことがあるかもしれません。レジリエンスとは、逆境や困難に負けない心のこと。
教育現場でも、「レジリエンス」を育てることの重要性が世界的に高まっています。

レジリエンスは、ポジティブ心理学(個人や社会を繁栄させるような強みや持続する幸せを研究する心理学)の研究の一分野で、ポジティブ心理学の研究を教育に応用したポジティブ教育でも重要とされています。

ポジティブ教育とは、学業成績偏重になりがちな学校教育の中で、子ども達が幸せで有意義な人生を送る為の教育を行うことであり、欧米では、教育カリキュラムに取り入れている学校も数多くあります。

さて、「レジリエンス」とは、一体何なのでしょうか?


レジリエンスとは、一言で言うと、人間の持つ「心の回復力」です。
人生には大なり小なり、逆境や困難があります。大人だけではなく、子ども達もかつてないようなプレッシャーとストレスにさらされています。勉強や友人関係のストレス、いじめを中心とする学校での問題、家族との問題など、より深刻化、複雑化しています。

私達は、ストレスにさらされると、大なり小なり精神的にダメージを受けます。悲しみ、怒り、挫折感などの感情を感じ、苦しくなることも当然でしょう。しかしながら、人は心にダメージを受け、もう立ち直れないと思っても、心に傷を抱えながらも、ゆっくりでも、前に進んでいく習性があるのです。

 当協会(日本ポジティブ教育協会)では、2014年から、小学生〜大学生にまでレジリエンス教育を実践しています。(教員研修やPTA研修も行っています)

レジリエンスの授業では、「レジリエンスが高い人というと、誰を思い浮かべるか」という質問をよくします。

子ども達からの回答では、お母さん、お父さんと並んで、プロのスポーツ選手や有名人を挙げる事が多くある。どんなスランプでも前向きに努力する姿や、世間からバッシングを受けても気丈に振る舞う姿を想像するようです。

「打たれ強いよね〜」
「私だったら、絶対凹むわ...」なんて声も聞きます。

 このように一見、何が起きてもびくともしない心を「ハーディネス」と呼びます。いわゆる折れない心といえるでしょう。このような心の力を持つ人も当然います。あの人だ!と思いつく人もいるかもしれませんね。


しかしながら、時代の変化は大きく、想定出来なかったような災害、事故が起こり、どんなに強い心を持っているように見えても、心が折れてしまうような事が多くあるのも事実です。

「レジリエンス」とは、このような出来事に、心が傷ついてヘコんだり、折れたりしても、そこから立ち直る力を指します。

たとえ心が折れてしまったとしても、そこからまた立ち直っていくしなやかさ「レジリエンス」が求められる時代になったということが言えるのではないでしょうか。

ネルソン・マンデラは、『生きるうえで最も偉大な栄光は、決して転ばないことにあるのではない。転ぶたびに起き上がり続けることにある』と言っています。

これから、様々な場面でどのように子どもたちの、そして子どもたちをサポートする大人のレジリエンスを育てるのか実践的な方法をお伝えしたいと思います!

■一般社団法人 日本ポジティブ教育協会

一人ひとりが幸せにたくましく生きる力、子どもたちが意欲をもって学びつづける力の育成を目指し、レジリエンス教育を含むポジティブ教育の普及に努める。日本の子どもたち、保護者、教員向けに、ポジティブ心理学をベースとしたレジリエンス認定トレーナーの養成講座やポジティブ教育講座などを企画・開催。認定トレーナーは全国で活躍中。

顧問:イローナ・ボニウェル博士

ホームページ:http://www.j-pea.org/


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