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「日本サービス大賞」と生産性の関係は?日本の生産性を考える

皆さん、大変ご無沙汰しております。
日本生産性本部の松沢です。
かなりnote執筆が空いてしまいました…。ここから、更新頻度を上げていきたい所存ですのでどうぞよろしくお願いいたします!

さて、本日は生産性本部としては直球テーマの生産性について書きたいと思います。「なぜ急に生産性?」と思いますよね?

その理由は…

日本サービス大賞の募集が始まったからです!!!  
日本サービス大賞 (service-award.jp)

これは、サービスの高度化と産業の発展を先導する、きらりと光る新しい価値を提供しているサービスや、これまでになかった新しいやり方を実現しているサービスを対象に「革新的な優れたサービス」を表彰する制度で、
日本生産性本部サービス産業生産性協議会(SPRING)が主催しています。

業種・規模・地域・営利/非営利を問わずご応募が可能です!
ご応募をお待ちしております!
※応募受付期間は7/23(火)15時まで

今回は、サービス大賞の宣伝も兼ねて、そもそもなぜ当本部がこのような表彰制度を運営しているか、なぜサービス産業なのかについてお伝えします。

1.日本の生産性向上のカギはサービス産業にある!

下の図は主要先進7か国の労働生産性の順位変遷です。

出典:日本生産性本部 労働生産性の国際比較2023 労働生産性の国際比較 | 調査研究・提言活動 | 公益財団法人日本生産性本部 (jpc-net.jp))

日本の順位は右肩下がりですね。
実際には日本の生産性は少しずつながら上がっているのですが他国は日本を超える生産性の伸びがあり、相対的に順位が下がっているのです。

また、米国の労働生産性を100としたときの産業別の日本の生産性(産業別生産性(1時間あたり付加価値)と付加価値シェア)を示したのが以下のグラフです。

出典:日本生産性本部 生産性レポート Vol.13  産業別労働生産性水準の国際比較  滝澤美帆氏によるレポート    10bad8fb307149202fee4c4be50b5f9d_1.pdf (jpc-net.jp)

2017 年のデータですが、たとえば化学についてみると、日本の1時間当たり付加価値額は米国を100とした場合128.3と米国を上回っていることがわかります。

一方、製造業全体では、日本の1時間当たり付加価値額は69.8 と米国の約7割となっています。7割と聞いて「低い」と思われましたか?

しかし、サービス産業全体では日本の1時間当たり付加価値額はなんと48.7にとどまり、同じ時間をかけても、日本のサービス業は米国の半分も付加価値を生み出せていない、ということになります。

さらに、サービス産業が日本のGDPと雇用に占める割合はなんと7割超です。

サービス産業の生産性が与える影響の大きさがうかがえるのではないでしょうか?以上から、日本の生産性向上のカギはサービス産業にある!と言えるのです。

2.モノ売りからコト売りへ

もう一つのキーワードはモノ売りからコト売りへ、です。テレビで 地上波だけではなくNetflix やYouTubeも見れるようになり、車は所有せずともカーシェアリングで乗ることができるようになりました。

これらの製品は、かつては性能を良くすれば売れたものでした。しかし、モノにあふれた現代では、製品を選ぶ際、いかに製品を通じて求めている経験・感動を得られるか(=コト)が重要な基準となっています。

テレビでNetflixやYouTubeを観られるのは、テレビを通じて「観たい時に自分が観たいものを観る」という体験の提供を、カーシェアリングは、車の「必要な時に行きたい場所に移動できる」というコトに注目し、さらに「維持費を節約したい」というニーズに応えた価値を提供しています。

このように、どんな製品でもコト売り、つまりサービス産業になる可能性があります。

実際にこれまでの日本サービス大賞では建設業から製造業、小売業、ITサービスまで多種多様な業種が受賞しています。
「サービス」の重要性はますます高まっていますね!

3.「日本サービス大賞」のご応募お待ちしています!

日本のサービス業の生産性向上が日本全体の生産性向上につながること、そして、あらゆる業種が「サービス」の側面を持っていることをここまでお伝えしてきました。

「自社(組織)の○○って該当するかも」と思われた方!
ぜひサービス大賞に応募してみませんか? 

「いやいや、うちのサービスは受賞なんて無理!」と思われるかもしれませんが、応募するだけでも大きなメリットがあります。

過去の受賞企業からは、応募要領をダウンロードし、自らが提供するサービスについて文章で整理して記載し、審査を受ける中で、そのサービスが抱えている課題が明らかになり、改善につながったという声もありました。

自社(自組織)のサービスを客観的に評価する機会として、そして広く周知する機会としてぜひご活用ください!
皆さまの応募をお待ちしております!

service-award.jp

申し込みにあたってや、個別のご相談等ございましたら遠慮なくご連絡ください!

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※サービス業の生産性向上に役立つノウハウ・事例紹介 SPRING Café  SPRING Café|サービス産業生産性協議会 - SPRING (service-js.jp)

コンサルティングや研修のご相談は以下まで!
コンサルティング | 公益財団法人日本生産性本部 (jpc-net.jp)
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