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新米パパが「育児負担>仕事負担」だと思うワケ

こんにちは、J君のパパです。

J君が生まれて4か月、リモートワークから電車出勤に戻ったり、仕事においてメンタルがなかなか優れない期間が続いたりと、困難が多い時期ではありました。

初めての子育てで右も左も分からない状態ですが、何とかここまで来ることができたのは、書籍やインターネットを介して情報を発信してくれた皆様のおかげです。偉大な先輩たちと育児に協力してくれる社会に感謝!

さて、現在私が電車通勤、妻が育児休暇中にて家で子守と役割を分担してJ君のお世話をしていますが、やっていく中で「仕事」と「育児」のどちらが大変なのだろうか、という疑問に当たりました。

よく話題に出る事だとは思いますが、子育て中の夫婦の間ではなかなか結論を出すのが難しい話題だと思いますし、言ってしまえば「人(家庭)それぞれ」という具合になると思います。

仕事と言っても職種や担当によって全く違いますし、育児も子供の個性によりけりです。

そこで、今回は「我々J君ファミリーの場合ではどちらが大変か」、という議題に対して、結論を出してみようと思います。

ちょうど赤ちゃんを育てている・これから育てる方の参考になれば幸いです。

■ 結論:育児の方が大変

我が家の場合は育児の方が大変、という結論を出しました。

まず夫婦の状態を整理してみたいと思います。

Jパパ:SE、残業月40時間程度、午前帰りがたまにある、人間関係良くも悪くもなく、週休二日

Jママ:新生児~乳児の子育て中、J君の性格は人見知りはしない・お腹が減ると怒りギャン泣きを始める。

私の仕事スタイルはよくありがちなものだと思います。都内ではちょうど平均的な負荷でしょうか。

一方のJ君もごくごく普通のベビーだと思います。

さて、何故育児の方が大変、という結論を出したのか、説明いたします。

■ 理由:FLOW(挑戦的集中状態)に入れないから

いきなりなんだ???と思うかもしれませんが、私はこれが最大の理由だと感じました。

「睡眠不足」とか「ホルモンバランス」とか「慣れてないから」という事についてはよく言われる話ですが、私は「FLOW」の観点から語りたいと思います。

まず、私は休日育児を受け持つ事が多いので、育児のケアワークを「労働時間」として考えてみます。

私は1回の仕事で2時間ほど残業しており、「仕事をしている時間」を計算すると1日11時間程度になります。

通勤時間も含めると14~15時間は外にいます。最近はコロナの影響で満員電車も減ったので少しは楽になりましたが、それでも殆ど立ったままの移動です。

一方の育児ですが、J君に割く時間は深夜に2時間、朝から午前に3時間、午後から夜に4時間くらいずつでしょうか。

ここに家事が加わると、育児やケアワークにかかる時間は10時間~12時間くらいかと思います。

大泣きする日だと全然状況は変わりますが、おおよそこの様な形です。

育児に非協力的な旦那さんがよく使うセリフが「俺だって仕事で忙しい」ですとか「一日中家にいるのに散らかりっぱなしじゃないか」みたいな感じだと思います。(偏見かもしれませんが)

おそらく、頭の中では無意識的にこういった時間勘定を行い、「育児の時間は十分」という結論を下しているのだと思います。

確かに、「時間」だけで見れば言い分はもっともの様に思えます。

それでも我が家において「育児>仕事」と結論付けたのは、FLOW(挑戦的集中状態)に近づけるか否かの違いだと考えたからです。

■ サッカー漫画を読んでいて気付いた、育児負担のカラクリ

このFLOWですが、週刊少年マガジンで連載している「ブルーロック」という漫画で説明されています。

ざっくりとした内容ですが、高校生チームが20歳以下の日本代表のサッカーチームと戦うという状況で、コーチにあたる人が『奇跡の方程式』として説明しているものです。

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それによるとフローとは、

・脳がワクワクしている状態

・何かに没頭している状態

であり、適度に高い目標に向かって頑張っている時に発生すると解説されています。

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FLOWを感じるシチュエーションは人それぞれで、この漫画の中では将棋の対局、プログラミング、登山、レジ打ち、芸術活動などが例として上げられています。

私の場合だと、設計書を作成している時やジョギング中、またはnoteに投稿している文章を書いている時がこの状態に当たると思います。子供の頃はゲームをしていた時に感じましたね。

そして、このFLOW状態に入る為に必要なのが、「能力」と「挑戦」のちょうど良い塩梅です。

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自分の「能力」が目標を大きく上回る場合、その行為は退屈なものになります。

例えば私の場合だとIT関係なので、新人研修用のプログラミング教材を十分な時間をかけてやってみる場合です。間違いなく達成可能です。

また、「挑戦」レベルが高すぎると不安な状態になります。

「明日からGoogleのエンジニアチームと一緒に仕事だ」と言われたら、私の実力の場合、不安以外何も感じないと思います。

間違いなく「そんな事いきなり言われても無理に決まっている」という風になります。翌日には辞表を出してしまうかもしれません。

ところが、「少人数のチームを組んでサブシステムの設計からテストまで全て行え」くらいの難易度ですと、これは結構楽しみです。

自分の経験が生かせそうですし、その少人数チームがどのような構成になるのか、考えるだけで少し楽しいです。

今はその様な仕事は来ていませんが、今やっている仕事も「能力」と「挑戦」において、大きく外れる事はありません。

何故なら、私の希望と会社の希望が程よくクロスしてる部分で仕事が出来ているからです。

大昔の経済学者アダム・スミスが、自由なマーケットの中では『「神の見えざる手」によって、就職とか給料とか、皆にとってちょうど良いくらいに調整してくれるよ』というような事を言っています。

仕事のFLOWにおいて、この考え方は非常に重要です。

少なくとも、自分の意志で会社を選び、また会社が法人の自由意思で採用している以上、FLOWの領域から大きく外れる事は殆ど無いのです。(急なトラブルや嫌がらせの様な業務に巻き込まれたとかの場合は別ですが)

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(上図)仕事は緑枠に収まる事が多い。「神の見えざる手」によって、程よい仕事のレベルに調整されているからだ。例えば私がGoogleのスペシャルエンジニアチームに入る事は無いし、イチローが非常に安い給料で球拾いをする事も無い。余談だが、自由なマーケットが無い独裁国家であれば、支配者の一存でイチローが球拾いをする状況があり得る。

■ FLOWから外れまくる赤ちゃん

ところが、育児の場合は「不安」と「退屈」が交互に押し寄せてきます。

まず赤ちゃんはよく泣きます。いくつかのサイトで調べてみたのですが、どうやら赤ちゃんの泣く声というのは親の注意をひきつける為に、人間が不快に感じる周波数を多分に含んでいるそうなのです。

そして、意思疎通が困難である事から、原因をすぐに判別する事は不可能で、手探りで慎重に色々な事を試します。

つまり、生命の仕組みとして、赤ちゃんが泣いている時、親は必ず「不安」な状態になる様に設計されているのです。

また、赤ちゃんはよく寝ます。しかも細切れに寝て、規則性を見出すことが困難です。

3時間まとめて寝たと思ったら5分で起きたり、ギャン泣きしてたかと思えば何事もなかったかの様にまた数時間寝てしまう事もあります。

赤ちゃんが寝ている時間は「退屈」です。いつ起きるか分からないので、例えば空いた時間に映画を見たり読書をしたり、なんて事もできません。

試しに私は読書をしてみましたが、細切れで10分おきに起きる時などは、全然集中できずに前読んでいたページの内容をごっそりと忘れ、結局投げ出してしまいました。

その結果、赤ちゃんが寝ている時間にぼーっとしているのが最適解となってしまい、「退屈」の割合がどんどん増えていきました。

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(上図)赤ちゃん育児では赤丸の部分に仕事の内容が流れていく。寝てる間は「退屈」だし、ギャン泣きしている時は「不安」に入る。赤ちゃんの泣き声は親が不安になる様に設計されているためだ。「ちょうど良い状態」というのが滅多にない為、負担の度合いは予想以上に大きなものとなる。

「いつ起きて寝るのか分かったら全然違うのに・・・!」と何度思った事か。

しかし、そんな事は無いものねだり。

赤ちゃんはデキる社会人の様に、「オン/オフの切り替え」なんてものは存在しないのです。

そうは言っても赤ちゃんを責める訳にはいきません。赤ちゃんにとっては落ち着いて温かいお母さんのお腹の中から、何も分からない外の世界に放り出されたばかり。

我々で言えば、巨大な昆虫がそこら中にうごめくジャングルにいきなり放り出される様なもので、足に巨大ムカデが絡まっている状態で「オン/オフはしっかり切り替えよう」なんて言われても不可能に決まっているのです。

■ 結局は家庭それぞれ

以上の理由で、我がJ君ファミリーでは負担のレベルを「育児>仕事」という風に結論付けました。

ただ、一つ断っておきたいのは、この負担レベルは家庭によって違うという事です。

J君ファミリーでは「育児>仕事」、というだけで、別のご家庭でも同じとは限りません。

例えば、旦那さんの仕事が「大波荒れ狂う極寒のベーリング海でタラバガニ漁を行う」とかでしたら、流石に育児より負担は上という結論がでるでしょう。一歩間違えたら海に放り出されて簡単に死にますから・・・。

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なので、互いの負担については夫婦でコミュニケーションを取り、ちゃんとすり合わせていく必要があるのではないかな、と思いました。

繰り返しになりますが、「育児>仕事」は我がJ君ファミリーの話であって、一般論ではありません。

産前で「こういった状態になる」という事を話しておいて、産後に微調整しながら互いの負担を最適化していくのが理想だと思います!

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