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育児や生活に役立つ「真善美」という概念

こんにちは

最近「真善美」という概念を知りました。

西洋近代的な価値観で、人間にとって最も大切な事、らしいです。

この頃、この考え方を私生活や育児に生かす様になりました。

西洋の哲学チックなものを日ごろの生活に役立てる・・・なんて事を言うとお堅く感じるかもしれませんが、私は全然難しく解釈していません。

結構便利で生活に役立つので、少し紹介したいと思います。

※ドイツのカントという哲学者が詳しく論じている様ですが、私はナントカカントカ哲学など全く詳しくなくチンプンカンプンですので、殆ど我流の解釈になります。正しい解釈については専門書を買ってください

■ 真善美とは

ここで用語を整理したいと思います。

「真」は正しい事です。「正確な報告」とか「精密な仕事」とか「正しい解釈」とか、そいういう言葉が付随してきます。

事実として正しいかどうかであり、知性と呼応しています。

科学や法律で解釈できる事柄が「真」と言えそうです。

例えば、子供に「毎日礼儀正しくしていると、サンタさんが空飛ぶトナカイさん達と一緒にやってきて、家にプレゼントを届けてくれるよ」と教えたとします。

実際には空飛ぶトナカイなど存在しないので、これは正しくない事、つまり真ではない、という事になります。

次に「善」ですが、ここでは幸福を追求する事と解釈します。「道徳」「愛情」「友情」「健康」「マナー」などの言葉が関連のキーワードになるかと思います。

道徳や社会規範、人生の充実感に関連する事が「善」と言えるでしょう。

先ほどのサンタの話の例に出すと、これは「しっかりとした子供に育ってほしい」という、子供ひいては家族の幸せに繋がる事になりますので、これは善という事になります。

最後に「美」ですが、個々人が感動するかどうかです。「美しい」「可愛い」最近流行りの言葉ですと「尊い」などもありますね。

先ほどのサンタの話だと、私は子供がサンタを信じて毎日頑張る様子は「可愛い」と感じるので、個人的には美であると感じます。「こんな嘘話に騙されるなんて、バカな子供だなー」と思う人にとっては美では無い、という事になるかもしれません。

上記の話をまとめると、

『子供に「毎日礼儀正しくしていると、サンタさんが空飛ぶトナカイさん達と一緒にやってきて、家にプレゼントを届けてくれるよ」と教えた』

という事象は

真:×、善:○、美:○

という事になります。

真善美を生活に取り入れる事とは、この三要素に○×を付けてみようと言う考えです。

■ 色々考えてみよう「真善美」

また、別のお題を出してみましょう。

①『子供同士で口論になったが、頭の良い子が正論を言い過ぎて相手を泣かせてしまった』

この場合は正しい事を言ったが相手に遠慮がなく友情に背き、端から見ていても気まずい感じがするために

真:○、善:×、美:×

という事になります。

社会問題や政治問題で、「正論を言っているのに嫌われる人」がよくいますが、その場合は大体「真:○、善:×、美:×」のパターンじゃないかな、と思ったりします。

旦那さんが発端になる夫婦喧嘩もこのパターンが多いのではないでしょうか?(私もこのパターンで喧嘩したことが何度もあります)

②『友達の悩みを夜遅くまで聞いていたら、学校に遅刻してしまった』

この場合は学校のルールを破っているので真ではないですね。

遅刻は本人のミスなのでカッコもつかず、夜更かししていて健康にも悪いの美でもないです。

ただ「友達の為」という事で、善ではあると思います。

すなわち

真:×、善:○、美:×

となりそうです。

③『子供が休憩中のスズメバチに近づき、怯むことなく踏みつぶした』

という事象についてはどうでしょう。

当然反撃のリスクを考えたら重傷を負う可能性が高い為、「正しい事」としては認められないので真ではないです。

また、動物に対するいじめでもあるので、善でも無いです。

ただ、これ は私が男だから、という事もあるかもしれませんが、生物としての本能的な勇敢さを感じてしまうので、私の感覚から言えばカッコいい行動に映ります。よって美ではあります。

なので

真:×、善:×、美:○

となります。

ここで注意したいのは、美という概念は正しくなくとも善くなくとも成立してしまう、という事です。「殺しの美学」なんて言葉がまさにそれです。(詳しくはインターナショナル新書より発売されている『危険な美学』という本が詳しいです)


■ 子供を注意する時に意識させたい「真善美」

おおよそ子供が叱られるケースでは、この真善美のいずれかもしくは全てが欠けた状態になると思います。

その際に、どの点が欠けていて、どの点が足りていたのかを説明してあげると、何となく「ただただ怒られている訳ではないんだな」という事が分かると思います。

親としても「頭ごなしに叱る」という事がなくなり、注意する側もストレスは減るのではないでしょうか?

『子供同士で口論になったが、頭の良い子が正論を言い過ぎて相手を泣かせてしまった』

という場合には、相手の事を思いやる事、第三者の視点に立つ事を伝えつつ、「考え自体は間違っていない」と伝えられます。

『友達の悩みを夜遅くまで聞いていたら、学校に遅刻してしまった』

という場合には、ルールを守らせる事と自分の手の届く範囲内で行動する事を説きつつ、「友達想いは素晴らしい」と伝えられます。

『子供が休憩中のスズメバチに近づき、怯むことなく踏みつぶした』

という場合には、勇敢さを別の領域で発揮してもらうように誘導できるかもしれません。

小さな子供には少し難しいとは思いますが、こんな感じで子供に対して全否定せずに対応できればと思っています。

私も赤点マニアでろくでもない学生生活を送っていたくせに、子供を注意する立場になるので、今のままだと結構まずいかな?と感じています。

今のうちにこれらを意識して、自分を戒めつつイメージトレーニングを行い、なるべくストレスなく要点を伝えられる事ができたら良いな、と思います。

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