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シーフードピザを待つ時間に #寄せ文庫

*こちらの企画に参加させていただきます。


*選んだ作品はこちらです




「で、バイト君は何食べたい?」

「ホントにいいんすか、俺だけ休んでて」

「ねえ、ドライバー貸してって言ったのバイト君だよ」

一瞬考えたような間があって、声が続く。

「それにケンタローは休むために出て行ったの」


細く開いたキッチンの窓から聞こえたクーコの声はいつもより3音ほど低く、こんなしゃべり方もできるんだと驚いた。ケンタローはライターをあきらめて階段を下へと引き返した。

それにしてもわからない。あのピザはなんで緑色だったんだ。

動かなくなったデリバリーバイクを端に寄せ、自分のバイクに跨る。

だいたい、メーター周りのランプの点滅だって謎だ。

カラータイマー? まさかね。

今は不具合が起きていないことを確認して、脱ぎ捨てられた赤い衣装に手を伸ばした。サンタの抜け殻。

いくらイブだからって日付が変わるまでには帰れるだろう。エネルギーチャージもいいかもしれない、と思う。

「おかえりぃ。ケンタローのシーフードあるよぉ」
クーコの甘ったるい声が無性に聞きたいと思った。

*

わからない!が散りばめられた話ほど魅力的。何度読んでも、えっ、どういうこと?が消えてくれない。クーコってコーク(コーラ)ですか?ピザだけに。うう、知りたい!


(感想文500字)


ーーー



いい大人になったというのに、元気玉を信じている。

大地よ、海よ、空よ。そして、この世に生きている全てのみんな。
オラにほんのちょっとずつだけ元気を分けてくれ!
オラのためだけじゃねえ、みんなのために!

ドラゴンボールで悟空が使うあの技だ。

ふみぐらさんのnoteを最近までフォローしていなかった。『東京嫌い』でお名前を知った頃の私はタイムラインの記事を追いきれないことに焦りを感じていて、相互フォローでない方のフォローを少しずつ外させてもらっていた。余裕ができるまでは自分のタイミングで読みに行こう。そう思っていた時だった。

ふみぐらさんのフォローもTwitterだけ…そんな関わりの浅い自分が、急に頻繁にnoteを読み始めたらおかしいのではないか、みなさんの応援メッセージを読みながら初めはそう思っていた。

だけど。

顔はプロフィール写真で見ただけ、声も表情もしぐさもなにも知らない。でもその人のことを毎日思い出してしまうのだ。心がザワザワしている。

数日考えて、ページをフォローさせてもらった。


今回、私が読めた記事の数はきっと少ない。その代わり、好きだと思ったnoteを何度も何度も読んだ。


ともこさんの企画を知り、花を一輪贈らせていただいた。
そして締切間際、この文章を書いている。


みんなから集まったエネルギーはきっと大きな元気玉になる。
私もそこにパワーを届けたい。


サラさん、そして制作委員会スタッフのみなさん、どうぞよろしくお願いします。

ふみぐらさんのご回復を心からお祈りしています。






届けていただく声に支えられ、書き続けています。 スキを、サポートを、本当にありがとうございます。