魔術と客観性の融合実験 油彩画 フランツ・セドラチェク

https://x.com/historyinmemes/status/1704939043060936813?t=kZd_szsxLHcOVvelkMtfZg&s=09

フランツ・セドラチェク作『木の上の幽霊』1933年


フランツ・セドラチェク(Franz Sedlacek)は1891年生まれのオーストリアの画家。若い頃から芸術の才能を発揮。1910年にウィーンに移り住み、建築と化学を学ぶ。自由な時間には、デッサンと絵画に情熱を注いだ。

化学の勉強を終えたセドラチェクは、ウィーン技術博物館の化学部門に職を得た。しかし、芸術への情熱は揺るがず、1927年、オーストリアの著名な芸術運動であるウィーン分離派(脚注)のメンバーとなる。この時期、新対象主義と魔術的リアリズムの融合を特徴とする油彩画の実験を始めた。

1930年にはニューヨーク近代美術館で展覧会を開催し、そのキャリアをさらに高め、美術界で国内外から認められるようになった。

残念なことに、1939年、第2次世界大戦に参加するため徴兵され、芸術家としてのキャリアは突然中断された。しかし、1945年にポーランドのどこかで謎の失踪を遂げ、行方知れずとなった。

*脚注:ウィーン分離派は、ヨーゼフ・ホフマン、コロマン・モーザー、オットー・ワーグナー、グスタフ・クリムトら著名な芸術家によって1897年に設立されたオーストリアの芸術運動である。