見出し画像

日本人が自分一人だけ、という環境下で働く経験を共有してみる (2)

前回の記事はこちらです。


シンガポール人との仕事を通して、自分の英語に自信を持てた話

今回は、海外と仕事をする上で、自分の英語力に自信を持つきっかけとなった、シンガポール人との仕事の経験について共有したいと思います。


シンガポール英語に触れて感じたこと

多くの方が聞いたことがあるかもしれませんが、シンガポールは中華系やマレー系、インド系が人口の多くを占める国で、英語のほかに、中国語、マレー語、タミル語が公用語となっています。そのため、多くの人が英語非ネイティブです。

実際、非ネイティブのシンガポールの同僚やお客様が話す英語を実際に聞いて、私が感じた特徴をいくつかあげてみると
- 中国語など、母国語に由来すると思われる独特な発音やアクセント
- 三単現のsや過去分詞系は無視しがち
- 話す英語だけでなく、文書に書く英語も文法を間違えがち
といった具合です。

一方で、
- 表現が端的
- 書く文章が短い
- 自信を持って英語を話す
という良い特徴にも気づきました。

ここで私が強調したいのは、
他民族から形成される独自の英語文化の中で、彼らは問題なくコミュニケーションをとり、仕事をこなしている、ということです。


英語で緊張しなくなる

これまで、仕事上、英語ネイティブの方々とミーティングする機会は何度もありましたが、ネイティブの話す英語のスピードや流暢な英語の発音やアクセントに圧倒され、これまで自分の英語力に自信を持つことはありませんでした。実際、3-4年前までは、海外との打ち合わせがある度に、緊張していていたことを覚えています。

ところが、シンガポール人と一緒にプロジェクトで仕事をする経験を通じて、「この人は非ネイティブで、実は英語がそれほど得意ではないんだな」とか「発音が聞き取れない時に聞き直すことは全然当たり前なんだな」とか、たくさんの当たり前を再認識することができました。

そんな環境で、毎日のように、社内外の英語での打ち合わせを繰り返しているうちに、英語への抵抗感というものが一切なくなり、英語を使うことに対する緊張というものは一切感じなくなりました。英語だけで緊張していた過去の自分と今の自分を比較すると、その違いに自分自身で驚きます。


日本人の完璧英語の弊害

シンガポールに限らず、中国や韓国、インドネシアなど、他のアジア地域に住む同僚 (非ネイティブ) と仕事をする機会もあるのですが、彼らも普通に英語を使って仕事をしています。
一方で、日本はどうでしょうか。自信を持って英語を使う、という人はかなり少数だと思います。

留学経験がなく、日本の英語教育だけを受けた私からすれば、日本の英語教育で学ぶ範囲は、かなり高度なレベルであると思います。三単現のs や単数、複数の違いなどの文法の基礎は、中学で習いますし、高校では、受動態、能動態、現在進行形、過去分詞系などに加え、豊富なボキャブラリーを学習すると思います。

一方で、その完璧な文法教育が仇となり、英語は難しい、間違った英語を話すのは恥ずかしい、などと考えるようになっているように感じます。

でも実際に現場で使う英語に、そんな難しさは不要なのです。


自分の英語に自信を持つために

もしも、非ネイティブ同士が英語を話す環境が身近にあって、一度もそういう場に身を置いたことがない方は、ぜひ一度その中に飛び込んでみてほしいです。私が上に記載したことが、身をもってわかると思います。

とはいえ、最初はうまくいかないかもしれません。また、自分が伝えたいことを、英語でパッと変換できず、言葉を発するのが難しいと感じるかもしれません。
ただ、それらの能力は筋トレのように、トレーニングで改善できます。

詳細については、また別の記事で説明したいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?