けつあな保留

最近世の中を賑わせているのが、とある野球選手の放った名言「けつあな確定」である。
野球選手が放ってきた名言は多くある。
・「我が巨人軍は永久に不滅です」(長嶋茂雄)
・「小さいことを積み重ねるのがとんでもないところへ行くただ一つの道だ」(イチロー)
・「努力は必ず報われる、もし報われない努力があるのならばそれはまだ努力と呼べない」(王貞治)
このような胸を打つ野球選手名言集の中に突如として飛び込んできた「けつあな確定」というダークホース。とんでもない成績を残し、日本の野球産業の発展に貢献してきた数々の偉人の言葉を置き去りにし、ものすごいスピードで走っていく「けつあな確定」。「ケツアナカクテイ」という馬がいたら私は確実に単勝に5万円は注ぎ込むだろう。たった6文字の言葉でこれだけ多くの人の心を揺さぶり、たちまちに認知された言葉は今まであっただろうか。けつあなが確定する。この言葉が日本を少しだけ明るくするのではないだろうか。

知らないどこかの誰かのけつあなが野球選手により確定する一方で私は全く進路が確定しない。内定はあるものの、4年生の9月に差し掛かってもいまだに面接を続けているというのはいかがなものだろうか。3年の9月のインターンで一緒になったバチくそキラキラ大学生は、インスタグラムを見る限り総合商社に内定を決め、酒飲み放題、ドライブし放題、女たぶらかし放題という無茶苦茶優雅な生活を送っている。数々のけつあなも確定してきたに違いない。いろんな女の子とさまざまなプレイを試し、自らのけつあなも覚醒(けつあな覚醒)しているのだろう。ちなみにそいつは進路を確定させてから、私のことをフォロー解除していたので、本当にもうどうしようもない。けつあな遊びもほどほどにして(けつあな抑制)、人の心を気遣う姿勢を身につけてほしいものだ。

就職活動をまだダラダラ続けているストレスからか、私は体調を崩してしまっている。とんでもない便秘ととんでもない下痢が一斉に襲ってくる。便秘期はけつあなは全く稼働せず、飾り物(けつあな剥製)のようになっているが、下痢期はひどいものである。私のけつあなはフル稼働しており、24時間無休で働き続けている。けつあな基準監督署があったならば、確実に摘発されている。新たにけつあなを作り(けつあな作成)、効率よく動かしていきたいものである。

また、私は趣味というものがあまりないのだが、強いてあげるなら食事というものが趣味である。最近は辛いものにハマっている。辛いものを求めてならどこにだっていく。たとえ火の中水の中森の中、けつあなの星(けつあな惑星)の中、どこにでも飛んでいく。しかしなんせお腹が弱いため、辛いものを食べるとすぐに顔が青ざめ、腸が敵を威嚇する虎の如くグルグルと唸り出す。この状態で電車に乗ったなら放屁待ったなしで、あながあったら入りたくなってしまうほど恥ずかしい。(決してけつあなの話をしているわけではない。)家に帰ると私のけつあな工場は稼働を始める。辛いものを食べているので、あの日の古傷のようにズキズキとけつあなは痛むが、それでも動くことをやめない。このように酷使を続けているとけつあなのクーデター(けつあな革命)が起こってもおかしくないのだが、文句ひとつ言わずに私のけつあなは戦ってくれている。もし私のけつあなを弱いと侮辱し笑うような奴がいたら、「なぜ笑うんだい、彼のけつあなは丈夫だよ」と注意してくれるサッカー選手、ケツスティアーノ・アナウド(通称ケツアナ)を味方につけて抗議しようと考えている。

こんなくだらない文章を書く暇があるというのに、私は二週間後に中間発表が迫る卒業論文を1文字も書いていない。人のけつあな見て我がけつあな直せとはよく言ったものだが、全くやる気が起こりやしない。このままだと提出期限を間近に控えた未来の私がおえおうする未来というのは確定してしまう。こんな怠惰な私を見て、皆さんはいうだろう。お前はけつあなみたいな学生(けつあな学生)だと。

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