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もっと赤いユウウツが来た日 - 私たちをも巻き込む 「香港国家安全維持法」

先日5月末、こちら ↓ の記事で

「赤いユウウツ」について書いたばかりだったが、
そのちょうど1ヶ月後に、まさかこんなことになろうとは・・。

* * *

“香港が死んだ日”


1997年7月1日の英国から中国への香港返還、
それから23周年を迎えようとしていた前日の現地時間6月30日夜11時から、
ついに「香港国家安全維持法」が施行されてしまった。

そして早速、
「香港独立の旗」を掲げていただけで逮捕された男性を皮切りに、
施行間もない 7月1日中だけで、実に370人ほどが逮捕された。
(内、国安法違反として逮捕されたのは、男性6名と女性4名の計10名)


私は、学生時代からの香港人の友達が数名いることもあり
これまで何度も香港に行ったことがあるし、
イギリスと東洋の文化が入り交じったあの街が大好きだった。

でも今後は、残念だが
もう二度と香港に行くことがなくなるかもしれない。。
香港の友達に会うとしたら、
向こうが来日するか、英国などの第三国で会うしかないかも。

香港が中国共産党の支配下にあり、この国安法がある限り・・。


なぜなら、この「香港国家安全法」は、
香港人以外にも適用される
からだ。

* * *

「香港国家安全維持法」を読んでみよう


以下、台湾のサイト「沃草 Watchout」の SNS投稿を参考に、
第66条まであるうち、外国人にも関係のある項目を
具体的にいくつか見ていこう。

まず、今回の国安法が香港人以外にも適用されることがある、
ということは、第38条に明記されている。

第三十八條 不具有香港特別行政區永久性居民身份的人在 香港特別行政區以外針對香港特別行政區實施本法規定的犯罪的, 適用本法。
《 Google先生に手伝ってもらった翻訳 》
第38条 香港特別行政区の永住権を有していなくとも、香港以外の場所で本法律の定めた犯罪を犯した場合には、本法律の適用となる

つまりは、日本であっても
香港民主化運動を支持したり、該当活動家に関わったりすると、
処罰の対象となりうる
、ということであろう。


そして、

第二十條 任何人組織、策劃、實施或者參與實施以下旨在 分裂國家、破壞國家統一行為之一的,不論是否使用武力或者以武 力相威脅,即屬犯罪:
(一) 將香港特別行政區或者中華人民共和國其他任何部分 從中華人民共和國分離出去;
(二) 非法改變香港特別行政區或者中華人民共和國其他任 何部分的法律地位;
(三) 將香港特別行政區或者中華人民共和國其他任何部分 轉歸外國統治。
犯前款罪,對首要分子或者罪行重大的,處無期徒刑或者十 年以上有期徒刑;對積極參加的,處三年以上十年以下有期徒刑; 對其他參加的,處三年以下有期徒刑、拘役或者管制。
《 Google先生による翻訳 》
第20条 武力の行使または武力による脅迫の有無にかかわらず、国の分裂または国の統一を損なうことを目的とした次の行為のいずれかを組織、計画、実施、または実施することに関与する者は違反行為である。
(1)香港特別行政区または中華人民共和国の他の地域を中華人民共和国から分離する
(2)香港特別行政区または中華人民共和国の他の地域の法的地位を違法に変更すること。
(3)香港特別行政区または中華人民共和国の他の地域を外国の支配に移すこと。
前項で述べた犯罪を犯した者は、主要な構成員であるか重大な犯罪を犯した者に対して10年以上の終身刑または定期的な懲役を宣告され、積極的に参加した者は3年以上10年以下の懲役を科される。 拘留または規制。


とあり、例えば
「台湾は台湾であって、ひとつの独立した国であり、中国ではない!」
といった主張や思想を Twitter や blog など SNS で公開していたら、
それを口実に逮捕される可能性もあると思われる。

これはヘタすると、
「尖閣諸島は日本固有の領土である。」
という大多数の日本人にとっては、ごくごく常識的な事実
に関して言及しただけでも、同じことが言えてしまうのではないか・・。

なんといっても、中共は
尖閣周辺の豊かな資源欲しさと周辺海域の軍事的制覇のために、
尖閣諸島を横取りしようと虎視淡々と狙いつつ、
領有権を主張してきているわけだし。


さらに私は今後、キャセイ・パシフィック航空を利用することも、
香港でトランジットすることも、避けることになる
だろう。

第三十六條 任何人在香港特別行政區內實施本法規定的犯 罪的,適用本法。犯罪的行為或者結果有一項發生在香港特別行政 區內的,就認為是在香港特別行政區內犯罪。
在香港特別行政區註冊的船舶或者航空器內實施本法規定的 犯罪的,也適用本法。
《 Google先生による翻訳 》
第36条 この法律に基づき香港特別行政区で犯罪を犯した者は、この法律を適用する。 香港特別行政区で犯罪行為または結果のいずれかが発生した場合、香港特別行政区での犯罪と見なされます。
この法律は、香港特別行政区に登録されている船舶または航空機におけるこの法律で規定された犯罪にも適用されます。

キャセイ・パシフィックは結構好きなほうだったので、
チョイスの幅がひとつ減り、残念である・・。

しかもダメ押しで、第44条には、
この国安法を脅かす言動をする者は裁判官にはなれない、ときた。

第四十四條 ... 凡有危害國家安全言行的,不得被指定為審理危害國家安全 犯罪案件的法官。在獲任指定法官期間,如有危害國家安全言行的, 終止其指定法官資格。...
《 Google先生による翻訳 》
第44条 (前文省略) 国家安全保障を脅かす発言や行動をする者は、国家安全保障を脅かす犯罪を審問する裁判官には指定されないものとします。 指定裁判官の任命中に、国家安全保障を危険にさらす言葉や行為が終了した場合、任命された裁判官の資格は終了します。(以下省略)

これじゃあ中共寄りの判決にしかならないのは、想像に難くない。
ダメだ、こりゃ。(ドリフの長さん風)


* * *

「香港は死んだ」のではなく・・?!


それにしても、こうして実際の法律の文章を読むと、
中共のぬかりのなさ、恐ろしさが 【マシマシのつゆだく】となる。

国安法にこじつけて、中共にとって都合の悪い
日頃から気に食わなかった海外のインフルエンサーをはじめ、
ランダムに、ごく平凡な、
ちょっと香港・台湾独立を支持する SNS投稿をしてみたことがある程度の、
私のような一般旅行者まで、見せしめで
最悪、終身刑にまで課すことができてしまう!?  Σ (゚Д゚;)

何を仕組まれるかわからない、いつ罠にはめられるかもわからない
中国本土と同じようになってしまった香港に、
香港人の友人たちには申し訳ないが、
気楽に遊びに行こうとは、もう思えなくなってしまった。。

もっとも、3.11 東日本大震災の原発事故があったことより、
「しばらくもう東京には行きたくない・・」と
香港人の友達のひとり(例の Susan! w)に言われたこともあったので、
まったくのお互い様だが。(苦笑)

最後に、いつもはクーラー要らずの極寒ギャグを量産されている w、
かの名誉埼玉県人、デーブ・スペクター氏の
熱~いつぶやきで締めたいと思う。

デーブさん、このギャグ抜き直球ツイート、至極、的を射てます!!
そして今後もし香港へ行くことがあるなら、どうぞお気をつけて。

・・お互いにね。



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