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がん治療認定医試験(2023年度)の勉強資料

こちらの記事は、2023年度のがん治療認定医試験についてです。

はじめに本試験について書かせていただきます。

試験時間は85分で問題数は60問です。

本試験の出題範囲となる教育セミナーのテキストおよび講義は全部で32分野から構成されています。試験はそれぞれの分野から2問ずつ出題されます。ただ、各分野から2問ずつだと合計で64問になってしまうので、毎年ランダムで1問のみの分野が4つ選択され、28分野から2問、4分野から1問という形で全60問になります。

例えば、2023年は【遺伝性腫瘍】【画像診断学】【皮膚がん】などが1問でしたが、これは60問におさめるための調整であり、1問のみの出題となる分野は毎年異なっています。

また、本試験は試験問題がテキストの分野順になっています。つまり、第1.2問目は【①がんの生物学的・分子生物学】からの出題、第3.4問目は【②遺伝性腫瘍】からの出題、第5.6問目は【③腫瘍免疫学】からの出題、という形で続いていきます。実際には試験問題に分野名の記載はありませんが、問題を解いていると2問ずつ分野が進んでいっていることがわかります。本記事の2023年の再現問題は実際の試験と同様に分野順に並べています。再現においては、テキストと参照しやすいように、あえて分野名を記載してから問題を載せています。

過去5年の合格率は70-80%台と決して高くはなく、特に2022年度は合格率62%とかなり厳しいものでした。テキストを読んで講義を見たら終わり、という感じでいくと大変な目に合いますので、是非ともしっかりと準備をしていただければと思います。特に過去問対策は試験勉強において非常に重要であり、過去問があるかないかで勉強の効率や得点率が大きく変わります。

私は自己採点で90%以上の得点率でしたが、本試験を徹底的に分析した内容や具体的な勉強方法についてはこちらの記事にかなり詳しく書かせていただきましたので、ぜひご覧いただければと思います。


一般論として、過去問対策は本試験の勉強において必須です。

注意点です。
●ほぼ60問あります。すべての問題の選択肢の○×が正確であることを確認しています。
●昨今の状況をふまえて、過去問、再現、復元という表現は使用していません。ただ、おわかりいただけると思いますが、こちらの勉強資料は2024年に受験される先生にとって、必須の内容のはずです。是非、ご活用ください。状況により、公開を中止せざるを得ない可能性がありますので、早めの入手をおすすめします。
●本記事の内容につきましては、有料記事でありますので、ご購入いただいた先生が個人の勉強のためにのみ使用してください。他人への譲渡、SNSや掲示板への転載などはnoteの規約にて厳格に禁止されていますのでお控えください。


それでは2023年度の勉強資料です。

【がんの生物学的・分子生物学】

●がんの形質と治療の組み合わせについて誤っているものを1つ選べ。
(○)自律増殖ーEGFR阻害薬
(○)細胞周期の異常ーCDK4/6阻害薬
(×)KRAS変異ー抗EGFR抗体
(○)BRCA変異ーPARP阻害薬
(○)BCR-ABL1ーチロシンキナーゼ阻害薬

●遺伝子の異常と発がんについて正しいものを1つ選べ。
(×)がん抑制遺伝子はアポトーシスを抑制する。
(×)AKT、BCL2はアポトーシスを促進する。
(×)シグナル伝達経路の上流分子が活性化していると阻害薬の効果が減弱する。
(○)細胞周期を正に制御するのはがん遺伝子である。
(×)相同遺伝子の双方の欠失でがん抑制遺伝子の活性化が起きる。

【遺伝性腫瘍】

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