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10万円の元手から株で億り人に挑戦します(8)                好調インド経済、電力需要拡大で浮上する日本株は?

 インド経済が目覚ましい成長を続けている。5月末に発表された2023年度(昨年4月~今年3月)の実質GDP(国内総生産)成長率は8.2%と前年(7%)から拡大。停滞する中国とは対照的に、その好調が際立っている。経済成長を支えるエネルギー需要は拡大しており、電力供給や再生可能エネルギーの分野で日本企業にも商機が広がりつつある。4日に開票された総選挙では与党の獲得議席数が予想を下回り、株指数が急落したものの、関連銘柄がツレ安した場合は押し目買いの好機ととらえたい。


GDPの快走続く

 23年度のインドのGDP成長率は市場予想の7.6%を大きく上回った。四半期ベースでは10~12月が8.4%と大きく伸長。今年に入っても1~3月速報値は7.8%で、コンセンサスを上ブレした。

 同国のモディ首相による製造業の誘致策やインフラ整備の促進により、製造業や建設業が大きく成長している。23年度の名目GDPは世界5位となり、27年までに日本やドイツを抜いて3位に浮上するとみられている。

 また、4~6月に投票された同国の総選挙はモディ首相率いる与党インド人民党が単独過半数を割り込んだものの、連立で過半数を維持し、モディ政権が継続する見通し。快勝の事前予想に反する結果とはなったが、辛うじて経済政策が信任された形だ。

 一方、急速な経済の高成長に伴い需要が拡大するのがエネルギーだ。電力供給は追い付いていない状況にあり、近年の記録的な猛暑もそれに追い打ちをかけている。国民の支持を固めるためにも、こうしたことへの対応が急務となる。

 モディ首相は電力の安定供給を実現する「電力改革」を押し進めている一方、脱化石燃料にも注力している。再エネの発電容量を23年末時点の180GW(ギガワット)から、30年までに500GW(全体の5割)に増やす計画だ。


冶金工、石炭火力向け高機能材で活躍

 インドでは石炭火力が現在の電源構成の7割台と高く、好調な経済を背景とするエネルギー需要を反映しやすい。設備の増強も計画されており、関連企業の商機は大きい。

 注目銘柄は日本冶金工業(5480)。同社はステンレスの専業メーカーで、インド市場に絡んでは、高耐食ニッケル合金の需要が伸びている。苛酷(かこく)な環境下でも優れた高耐食を発揮し、火力発電所の排煙脱硫装置に使用されている。

 同社はこうした高機能材を戦略分野に位置付けており、前3月期の販売数量(単体ベース)は一般材部門が前々期比25%減となった一方、高機能材部門は同16%減と比較的小さなマイナスにとどまった。インド事業の貢献による部分が大きい。

 今期はインドで火力発電向けに加え、太陽光パネル用の多結晶シリコン製造装置向けにも販売増が期待される。連結営業利益は前期の200億円(前々期比32%減)に対し、今期は210億円を計画する。ニッケル価格の上昇もあり、下期にかけて会社予想以上に増益基調が勢いづく可能性もある。

 株価は5000円どころの上値抵抗ゾーンの付近で推移し、この水準を突破すれば新局面に入る。


太陽光関連でエヌピーシー

 太陽光発電では、インドでも展開する米大手ファーストソーラー向けに製造装置を提供するエヌ・ピー・シー(6255)が有望だ。

 インドではモディ首相が今年1月に太陽光パネルの設置促進を掲げ、2月には約1800億円相当の補助金を打ち出した。1000万戸の住宅の屋根に太陽光パネルを設置する考えだ。

 こうした動きをビジネスチャンスととらえているのが、米太陽光パネル大手のファーストソーラー。同社は23年にインド東部のタミル・ナードゥ州に年間生産能力3.3GWの太陽電池モジュールの製造工場を建設した。

 ファーストソーラーはエヌピーシーの主要顧客で、同工場でもエヌピーシーの製造装置が使われている。再エネ比率向上の国策を背景に、工場の増設や新拠点設立の可能性も視野に入り、今後も恩恵を受けそうだ。

 本紙ではエヌピーシーを継続的に取り上げてきた。株価は本格上昇の様相を呈しつつある。

穴株にアミタHD、再エネ支援へ


 穴株としては、資源リサイクルのアミタホールディングス(2195)が面白そうだ。長期的に温室効果ガスの排出量が少ないエネルギーの利用が拡大することを視野に、同社は現地企業と産業廃棄物から代替燃料の製造に取り組んでいる。

 インド政府は天然ガスやバイオマス燃料の普及に注力する。急速な経済成長によって石炭や天然ガスなどの資源が不足する中、安全保障の観点からも国内で完結できる再エネの重要度は高い。

 アミタHDは同国の同業最大手のラムキーグループと組み、セメント業界向けの化石燃料の代替品の開発調査に着手した。廃油などを用いたアミタHDの代替燃料は製造時に水や火を使わず、環境負荷が小さい。

 17年にはマレーシアで代替燃料の供給を開始するなど、海外での実績もあり、巨大市場のインドが新たなターゲットになってくる。株価は600円台で煮詰まってきた。

有料情報


先の<インド株は史上最高値! インド総選挙前から株価沸騰! 次はインド関連の日本株を狙います!>では、膨大な日本企業を紹介しました。
この記事と、今回の<好調インド経済、電力需要拡大で浮上する日本株は>の2つの記事で紹介した日本の企業から、私は12の企業の株を買いました。
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答えは、以下です。

サカタのタネ
丸一鋼管
三櫻工業
ハイレックスコーポレーション
加藤製作所
Gunosy 
ACSL
ミクニ
極東開発工業
日本冶金工業
エヌ・ピー・シー
アミタホールディングス

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