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詩「みあげると」

とても かなしいことが ありまして
からだに ちからが、はいらなく なりまして
それでも、にちじょうのことは やらなくては いけなくて
かいものに くるまで でかけました。

ためいきは はいから でるものだと おもっておりまして
それが、はいのおくに そこなしの おおきな あなが あいておりまして
どうも そこから でているようでした。

はーっ と ためいき つくたびに あなはふかく なってゆきまして
なみだが こぼれそうに なりまして
かいものぶくろを つかんで いそいで くるままで もどりました。

「だいじょうぶ。だいじょうぶ。」
わたしの げんきになる じゅもんを となえながら なみだが 
こぼれないように うえを みあげますと 
どこからともなく いちわの つばめが とんできまして
やねの ぱいぷの うえに とまりました。

わたしは じつと つばめを みておりまして
つばめは にげることもせず はづくろいを しておりまして
じぶんを たいせつに めでておりました。

それから つばめは とんでゆきまして
みあげると あおい そらが どこまでも
ひろがって おりました。

わたしは ふかく ゆっくり しんこきゅうをして 
えんじんを かけました。


☆彡

有難うございます