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AC部制作「よけろ!藤原くん!」のニセホルンとは一体何だったのか。

AC部の代表作

 万人に親しみやすいアニメーション映像を制作することで最も知られている「AC部」。筆者による独断だが、AC部の代表作はおそらく「よけろ!藤原くん!」だろう。

 これは2016年に不動産投資会社「リフレクトプロパティ」(すでに倒産している)のプロモーション映像として制作された。当時話題になっていたので、皆さんもご存じだろう。この映像に突如としてでてくるニセホルンだが、一体これが何なのか、皆さんも気になっていたのではないだろうか?

 「よけろ!藤原くん!」の藤原くんとは、リフレクトプロパティの社長であった人物だ。劇中では槍や車や札束を自由無人に避けていくわけだが、ホルンだけは決して避けない。避けないというか、自分から当たりにいくほどの酔狂ぶりである。確かに、ホルンはキラキラと金色に輝いており、当たりたくなるのも頷ける(もちろん、実際にホルン奏者にタックルをかましてはならない)。

よく見ると、ホルンではなく「ホルンの奏者」に当たりにいっている。

本物のホルンと比べて、どう違うか

 さて本題だ。ニセホルンとは何か。まずは本物のホルンと比べてみよう。
上記の画像をご覧の通り、本物は金色に輝いており、これを人間の奏者が両手で抱えている。ではニセホルンはどうか?

全体的にピンク色で、ベル(アサガオ状の部分)にはチーターの顔がはまっており、管が集まる中央には凛々しい顔がある。劇中では浮かびながら横からすっとんでくる。おそらくニセホルンとは、一個の生命体であって、楽器ではないのだろう。

擬態

 ニセホルンは「ホルンに擬態した生命体」か、「ホルンに酷似した生命体」なのだろう。興味深いのは、中央の顔である。よく見るとホルンの奏者の顔なのだ。ということは、「ホルンに酷似した生命体」ではなく、さらには「ホルンに擬態した生命体」でもなく、「ホルンとその奏者ごと擬態した生命体」なのだ。

しかも、チーターの顔まであるわけだから、人間の顔+ホルン+チーターに擬態している、ということになる。つまり、様々な生命の遺伝子が混在している。「遊星からの物体X」にでてくる異星人のような生命体なのだろうか?実に不気味だ。

 体当たりするほどホルンが大好きならば、ニセホルンに少しぐらいなびいても不思議ではないが、藤原氏は全力でニセホルンを避けている。つまり、ニセホルンは実はかなり危険な生命体で、藤原氏を捕食しようとしていた可能性があり、ホルン好きの藤原氏はそれを察知していたのかもしれない。


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