0059.Unlimited
19日にアマゾンで、横溝正史「八つ墓村」の Kindle本を購入した。Kindleアプリでもアマゾンアプリでも、アプリでは書籍を購入できない仕様になっていて、「アマゾンウェブサイトで購入してください」とアナウンスが出る。なので、iPad Air のウェブブラウザ Safari の「お気に入りに」に留めてあるアマゾンウェブページにログインして購入した。
そして、iPhone 13 mini の Kindleアプリで読んだ。翌20日には読み終えてしまった。iPad Air のほうが画面が大きいぶん読みやすいが、iPhone 13 mini でも読める。スマートフォンでマンガはキツいけれど、小説なら読める。気を良くして、原尞「そして夜は甦る」も Kindle本を購入して、今日読み終えてしまった。
そもそも、スマートフォンの活動域を増やしたくて Kindle本を購入して読んだ。パソコンのほうができることが多い、タブレットのほうが画面が大きくて見やすい。しかし、スマートフォンの利点はその携帯性にある。軽薄短小で携帯性に優れるがゆえに、タブレットじゃなくスマートフォンで利用している機能はたくさんある。その中でもまだ利用していない機能は何だろうと思って考えたのが電子書籍で小説を読むことである。
ぜんぜん使ったことがないわけじゃない。しかし、小説を読むとなると、つい、文庫本を買ってしまう。そして、本棚に置ききれなくなる。マンガは Kindle本を買って iPad Air で読むことを積極的にしているのに、小説は文庫本になってしまう。俺は物語が好きである。その物語という点で、小説もマンガもそこに優劣はないと思っている。なのに、小説のほうはだいじにしようとしているのかもしれない。家を建て替えたときに、処分した書籍の大部分がマンガの単行本だった。だからたぶんそうなのだ。
でももう小説もマンガも、Kindle本を買って、小説は iPhone 13 mini あるいは iPad Air で、マンガは iPad Air で読むことにした。iPad Air は携帯しないので、家から出たら iPhone 13 mini で小説を読むことになる。「なんだその型にはまった考えは」と思われるかもしれないが、いいんだ俺は、”段取り君” なのだから。
そういう気持ちの整理が済んで、嬉しいのだ。さらに付け加えるなら、先日来より、重厚長大なタフネススマートフォン TORQUE G06 を手に入れたいと思っていて、どうしようか迷っていた。しかし、Kindle本を読むのに、TORQUE G06 を長時間片手で持つのは重い。軽薄短小機 iPhone 13 mini のままでいいじゃんということになる。TORQUE G06 を手に入れるかどうするか、ウジウジ迷っていたけれど、これで手に入れない理由ができた。
それが嬉しいので、原尞「私が殺した少女」の Kindle本を買って読むことにした。単行本も文庫本も持っているのだけれど、ここはお祝いである。そして、どうせならと、月額980円で読み放題になる Kindle Unlimited に加入した。加入後 30日間は無料で、いつでも解約できるそうだ。 0円で加入して、すぐ「私が殺した少女」の Kindle本を購入した。
はれ!? 「私が殺した少女」の Kindle本が、832円で領収されとるやんけ!?
ネットで調べると、Kindle Unlimited に加入していても、Unlimited と表記されている本以外を買うと、正規の金額で購入してしまうらしい。
なんじゃそら!!
試しに、原尞の沢崎シリーズの、次巻の短編集「天使たちの探偵」Unlimited を探すのだが、無い。Unlimited の本はたくさんあるのだが、欲しい本の Unlimited があるのかどうかわからない。俺は、Kindle Unlimited に加入して、毎月980円支払えば、Kindle本ならどれでも無料購入できるのかと思った。でも、Unlimited 対象の本とそうでない本があるらしい。原尞「天使たちの探偵」Kindle本は 772円で売っているが、Unlimited 表記が無く、選択できる様子もない。
いつでも解約できるらしいから、使いづらかったら解約してしまおう。
原尞さんが、昨年 5月に亡くなったのを、さっき知った。寡作な作家だった。「自分の作品を、そらで言えるくらいでいい」となにかに書いていた。既刊を全部読もう。そうだ、Kindle Unlimited なんかクソくらえだ。原尞の Kindle本は、お金を出して買おう。
原尞さん、あなたの著作が好きでした。ハードボイルドをあなたのせいで、好きになりました。でも、ダシール ハメットもレイモンド チャンドラーも読み切れなかったです。かろうじてマイクル コナリーだけでした。あなたの、原尞のハードボイルドが好きでした。ありがとうございました。
柳 秀三
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