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0018.コーヒーを飲む

2015年、伯父の葬儀を仕切った。葬儀の参列者へのお返しの品も俺がカタログから選んだ。それがコーヒーとクッキーのセットだった。葬儀は無事終了し、お返しが2つ余った。俺が持ち帰り、数日後に開けて驚いた。クッキーはいいけれど、コーヒーがコーヒーの粉(インスタントコーヒーの粉ではない)をキューブ状に固めたものだった。つまり、お湯だけではコーヒーは飲めない。ドリッパー、フィルター、サーバーが要る。葬儀に参列した親せきの顔を思い浮かべた。ドリッパーを使っていそうな者はいない。ああ、失敗こいた。とはいえ、苦情の電話等は来なかった。これがレギュラーコーヒーとの出会いだった。

さて、自分の分と余りを合わせて、15個のコーヒー粉キューブがある。15杯分もあるなら買ってもいいか。そう、コーヒーを淹れるための、ドリッパー、ペーパーフィルター、サーバーのことである。家でコーヒーを飲む習慣がなく、インスタントコーヒーも買うことはなかった。ただ、コンビニ等で売っているアルミボトル缶のブラックコーヒーは好きで買って飲んでいた。そのなかでも、俺はルーツ・アロマブラックが好きだった。

さて、ドリッパー、ペーパーフィルター、サーバーを買って、コーヒー粉キューブを淹れて、ノンシュガー・ノンミルクでコーヒーを飲んだ。
 ( ̄□ ̄) 美味い!
なんだこれは、コーヒーってこんなに美味いのか!結構な衝撃だった。15個の粉キューブが無くなると、コーヒー粉を買って淹れて飲んだ。件の粉キューブが UCC だったので、コーヒー粉も UCC ゴールドスペシャルを買った。ミル(豆挽き器)の手入れまではしたくなかったので、豆じゃなく粉にした。

淹れたコーヒーは美味い。しかし、淹れて飲むたびにドリッパーとサーバーを洗うのが面倒くさくなった。ペーパーフィルターに粉を入れる際に計るのも面倒くさくなった。なので、コーヒー粉ではなくドリップバッグコーヒーにした。ドリップバッグコーヒーは硬紙のホルダーに挟まれたペーパーフィルターに、あらかじめ決められた量のコーヒー粉が封入されている。その封を開けてコーヒーカップに乗せたりカップ内に引っ掛けたりして、決められた量のお湯を注ぐことでコーヒーを抽出できるようになっている。ホルダー、ペーパーフィルター、コーヒー粉は抽出後、可燃ごみとして捨てられる。コーヒーカップがそのままサーバーになり、スプーンも使わないのでコーヒーカップ以外に洗い物が出ない。
 ( ̄▽ ̄) うひょー♪

それでずっと満足していたのだが、UCC ゴールドスペシャルのワンドリップコーヒー(UCC では1杯ごと抽出のコーヒーバッグをこう呼ぶ)が買えなくなった。俺はアマゾンで買っていたのだが、アマゾンでも店舗でも商品がなくなった。UCC に問い合わせると、すでに製造は中止されていて、リニューアルしてゴールドスペシャルプレミアムという商品に移行されたのだという。その商品は発売され、テレビには星野源出演の UCC ゴールドスペシャルプレミアムの CM が流れていた。

ゴールドスペシャルプレミアムのワンドリップコーヒーを購入できるようになるまで、キーコーヒーのドリップバッグコーヒーや、スターバックスオリガミ(スターバックスコーヒーのドリップバッグコーヒー)を購入して淹れて飲んだ。驚いたことに、そこで初めて、UCC が薄い・軽い風味だったことを知った。そして、それら俺が濃いと感じるコーヒーを続けざまに飲んでいたら、胃のあたりが痛くなった。そもそも逆流性食道炎という持病を持っているくらいなので、食道がたぶん荒れているからなのか。ネットで検索すると、コーヒーを飲むときにミルクを入れると胃の粘膜を保護してくれるとの結果を得た。なので、明治・おいしい牛乳を 15g 入れて飲んだら痛みが出なくなった。
 ( ̄▽ ̄) うひょー♪

その後、UCC ゴールドスペシャルプレミアムのワンドリップコーヒーを購入できるようになった。プレミアムはゴールドスペシャルのときよりも明らかにアップデートされて深い味わいになった。それでも、キーコーヒーやスターバックスコーヒーよりも軽いテイストである。しかし、俺は UCC のこのライトなほうが好みである。それでも、胃痛を恐れて明治・おいしい牛乳を入れて飲んでいる。牛乳無しのコーヒーが飲みたいのだけれど、2回胃痛を経験しているので、無しにはできないでいる。

正誤の判定のできない経験がいくつも重なって、いまコーヒーを飲んでいる。考えてみれば、こういうのってコーヒーだけじゃないよね、いろいろあるよね。

( ̄_ ̄)v そう結んでしまう、俺。

柳 秀三

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