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0177.初めてのピアノ

ほぼほぼ初めて、アコースティックピアノを弾く。ピアノ教室に通ったが、いろいろな理由で受講にはついていけないので、2回受講しただけで断念した。でも、教室にはレンタルピアノがあるのを知り、ひとりで黙々とやるほうが性に合っているので、チャレンジする。教わる相手はいない。自宅にデジタルピアノがあるので、ネットを使って準備してピアノに臨む。

まず、ピアノを弾いてみる。そうすればわからないことを知れる。わからないことを知ることができれば、ネットで調べられるし誰かに訊くこともできる。「あ、俺にはできねー」と判断することもできる。デジタルピアノじゃ、その判別がつかなかった。アコースティックピアノの方のが可能性が広がる気がした。

夢は駅ピアノを弾くこと。NHKBS の「駅ピアノ 空港ピアノ 街角ピアノ」を観て、ピアノが弾きたくなったからである。昨年 11月30日、サイゼリアでともだちふたりにその思いを語った。すると、ひとりからロールアップピアノの存在を教えられた。鍵盤がシリコン素材でクルクル巻けて置き場所が困らない乾電池で動くデジタルピアノ。安価だったのでアマゾンで即買いした。俺のピアノは、そこから始まった。

今日午前11時からレンタルピアノの予約を取った。20分前に着くと、部屋は空いているので、もう予約した 1時間を弾いても良いですよと言われ、その部屋に案内された。13号室。グランドピアノが1台でいっぱいいっぱいの部屋である。案内はされたがそこまでで、屋根(ピアノの蓋)を開けるのも譜面台をセットするのも自分でやった。

印刷した「いきものがかり YELL ピアノ(ソロ)入門」の楽譜と正解を聴くための iPad Air を譜面台に置いて、鍵盤蓋を開けると赤いフェルトが乗せてあってちょっとびっくり。「あー、なんかこれ見たことある」と思った。

さて、弾こう。ロールアップピアノで練習しておいたので前奏はまあまあ弾ける。49鍵盤で練習していたので、フルサイズ 88鍵盤には面食らった。右手が “ト音記号の上のファ”、左手が “ヘ音記号の上のレ” から始まるのだが、そもそも “中央のド” がどれだかわからない。スマートフォンで、ピアノの “中央のド” を検索した。すると、“中央のド” は「鍵盤蓋のカギの下のふたつ並んだ黒鍵の左側の白鍵が “中央のド” です」という。

 

アコースティックピアノのキーは重く、強く打てば強く鳴り、優しく打てば優しく鳴る。どうやってでも無難に音が出るデジタルピアノよりもかえって弾きやすいかも知れない。そして、キーのひとつひとつが大きく、いちオクターヴの幅が広いということが、やはり弾きやすい理由のひとつとなっている。ロールアップピアノやピアノ教室でもらったミニキーボードは鍵盤が狭く、文字通り “肩身の狭い思い” をしていたから。

なにからなにまでアコースティックピアノは良いと思った。デジタルピアノを音確認では使うけれど、練習で使うことはない。そして、フルサイズ 88鍵盤のデジタルピアノは商品としてある。でも、幅が1メートル30センチもあり、置くところに困る。そして、やはり、デジタルよりもアコースティックのキーが良い、しばらく、30分で1000円のピアノレンタルでいいかな。

ちなみに、今日は、「YELL ピアノ(ソロ)入門」、1ページで終わった。

左手は話にならない。片麻痺へんまひがあるからだ。なので、1曲弾けるかどうかわからない。でも、ピアノは弾く。嫌になるまでは弾く。投げてしまうのは簡単だとわかっている。だから、続けられる。

今日、初めてのピアノだった。

柳 秀三


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