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そろそろ、

30年の停滞と、簡単に否定的に言う人がいるけれど、日本の実際のキャバを考えるなら、30年も停滞し続けることができるなんて奇跡的な出来事であるし、あのまま日本がずっと右肩上がりで成長し続けることなど絶対に有り得ないことだった。
30年間も気を抜いて遊んで来れたことを、稀なる幸せに恵まれたと感謝して、再起動に移れば良いだけの話だ。
問題は、30年という年月の長さだ、それに慣れてしまうだけでなく、それしか知らない世代の人が多くなり、その人たちが世の中を支える主力になりつつあることだ。
今、60才の人でも、30年前は30才、30才でどれだけ世の中が分かっていたか、難しいところだ。
30年間どっぷりと停滞のぬるま湯に浸かり続け、それに慣れてしまうと、それが普通になってしまう。
突然ぬるま湯から出れば、湯冷めして風邪をひく、その風邪がコロナなら悲惨な結果を招く。
絶海の孤島で、ガラパゴス化しながら優雅に遊んでいる間に、世界は大きく変わって来た。
西洋文明、欧米の世界覇権、の終焉であり破綻だ。
日本はその末端亜流に属し、その恩恵に浴してきたが、皮肉なことに日本という存在自体が、欧米文明の終焉破綻の引き金となった。

今の若い人たちが感じている不安不満、それを素直に解消して行くことが、日本社会の再起動再建になるのだろう。
世襲化が進み二世三世となってしまっている政権構成者に、それができるかどうか、多分無理だろう。
学歴も資産も経験も権威も無い、若者の大衆活動家の中から、次の政権担当者が生まれるのだろう。
望むらくは、彼等が国際政治の荒波の中で舵を取る世界観を持ち得ることだ。
残念ながら、世界観は一朝一夕には身につかない、長い期間の真摯な学習が必要だが、クールなデジタルなゲームではなく、アナログな泥くさい汗水が基になる。
辺境から新しい文明は生まれる、とはトインビーの言葉だが。

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