人生で好きじゃなかった時期

仕事帰りにすれ違った女子高生2人は、話の内容がわかるほどの大声で笑って愚痴っていた。「クソクソクソクソ!クソばっかり!」と笑っていた。

わたしは、高校時代が人生で1番好きではない時期だったことを知った。彼女達のおかげで。見ず知らずの彼女達に感謝した。
気づかせてくれてありがとう。

わたしが彼女達のように楽しく下校したことは、高校時代無いに等しい。
小学、中学、専門は、周りも気にせずに笑っていたと思う。高校時代だけは、そうではなかった。
地元が嫌いになったのも高校時代だったな。

わたしが高校を選んだ理由は、『電車に乗らないでいい』という理由だけ。
学力はまぁまぁだったけれど、とにかく電車
に乗りたくないから、地元のたった1つしかない高校を受験した。特に調べもせず、文化祭にも行かないで決めた。しかも推薦で。
それが間違いだったと気付くのは、入学してからだった。

入学してバイトしてオシャレになろう!と思っていたが、まさかの部活強制加入。
そして、自分の中学の部活の先輩達がたくさん居るおかげで、辞めるつもりだったバスケ部へ入部した。
そして、クラスメイトにも恵まれずに斜に構えた奴になってしまった。

わたしは、このままほぼ一匹狼で高校時代を過ごした。一匹狼なんてかっこいいものでは無い。ボッチだった。

部活では、驚くほど足手まとい。練習についていけない。先輩達とペアを組む時に「今日ねこもんかよ」と言われたり。同期からは同情されていた。
同期とは上手くやっていきたかったが、よくある奇数だと余りが出るというパターンで、わたしは余りだった。プライベートでもわたしの知らない時に同期で遊んでいたらしい。
何がいけなかったのだろう?

クラスでは、同じ中学の子とグループを作っていたが、互いに惰性での付き合いという空気感があった。
ちなみに、2年生になったら別れた彼と同じクラスで、彼はカースト上位なのでそれはそれは居心地の悪い1年間だった。

何度も部活を辞めようと思ったが、部活しか居場所がないわたしには、辞めることはできなかった。
部活を辞めたら、学校も辞めなきゃならない程、居場所が無かった。
3年の春にあった遠足(有名テーマパーク)の前日に、わたしは恥ずかしいほど親の前で泣いた。
『遠足なんて行きたくない。一緒に回る友達が居ない。つまらない。つらい。』と。しかも泣き寝入りをした気がする。

そんな高校3年間。
つらいことしか覚えてない。

今までは、無意識になんとかいい思い出で帳消しにしようとしていた。例えば、部活で学んだ事や立派な結果を出せたことなど。
でも今日の女子高生見てたら『高校時代、楽しくなかったし、全然好きじゃないな』と、突然思った。不思議だったけれど、とても腑に落ちた瞬間だった。

1週間前のことすらあまり覚えていないわたしが、高校時代だけは色々なことを覚えている。それを思い出深いと言うのかと思っていたが、好きじゃないほうで思い出深かったのようだ。
ある種のトラウマだったり、わたしの生き方を変えなければいけない環境だったことがよくわかった。

これから先は、この好きではない時代に囚われずに生きていけそうだなと思う。
本当に見ず知らずの彼女達に感謝している



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