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5月11日(2013年) 選ばれた者の責任

2013年5月11日の対鹿島戦が「Jリーグ20thアニバーサリーマッチ」とされたことは本当にうれしかった。タイトル数で水をあけられているとはいえ、リーグが浦和を鹿島と並び称されるクラブと認めたという事と勝手に解釈して、悦に入っていた。

この試合、北側ゴール裏にいたのだが、試合前のセレモニーでアルシンドとともにピッチにいたポンテがスタンドまで来てくれたのにはビックリした。また、ポンテが現れるやいなや、隣にいたはずの先輩がポンテの傍にいて握手をしていたのを見て、さらに驚いたのを覚えている(我々の座席は、ポンテが現れたゲートから7~8段斜め後方だった)。

浦和サポは鹿島に大いなる対抗意識を燃やしているが、逆に鹿島サポも浦和を大いに意識している節がある。「フン、タイトル数が全然違うじゃないか」と鹿島サポは言うかもしれないが、カシマの試合では毎試合デカ旗を自チームの選手にではなく、我々に対して出してくれるのは、浦和を相当に意識している証拠である。3年前、メトロ南北線に乗ったところ、対角線の座席に鹿島の太鼓係が座っていて、私と視線が合った途端、まさに「火花が散った」状態になった(その後、彼はしきりに私を意識して、チラチラ視線をよこしていた)。まだ入場の当日抽選が行われていた頃、埼スタの脇に差し掛かった鹿島サポのバスから「おーい、来たよー。今年も茨城から来たよー」とトラメガで叫ぶオヤジの声が聞こえたりもした。誰が何と言おうと、鹿島サポは浦和を相当意識している事は間違いない。

こんなサポ同士の意識を見てみると、浦和対鹿島は「ダービー」に近い存在なのかもしれない。真に「ダービー」となるためには、タイトル数でもっと鹿島に肉薄しなければならない。それが「20thアニバーサリーマッチ」に選ばれたチームとしての背負う責任である。



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