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ベートーヴェンのチェロソナタについて、 低弦を愛してくれたのね

ベートーヴェンのチェロソナタは、チェロ弾きにとって重要なレパートリーである。ウィーンに出て来て活躍し始めた時に、2曲のチェロソナタを書いている。

そういえば、ミュージカル ルードヴィヒの中でも、チェロソナタヘ長調に、わざわざ言及している。

これは意味がある、ヘ長調のチェロソナタはベートーヴェンが書いた5曲のうち最初のもので、それ以前のチェロソナタと違ってピアノの楽譜がちゃんと書いてあったのだ、ちゃんと書いてあるとは変だが、それ以前はバロック時代に行われた様に、鍵盤のパートは、左手にコードが付いている様な楽譜を、演奏者が自由に弾く(通奏低音の)形だった。

鍵盤が独立して書かれたことは、ベートーヴェンのもたらした変革だったが、のちの人は、ピアノソナタにチェロの伴奏が付いた音楽だとも言った。

次にチェロソナタが変革を迎えるのは、3番が書かれた時、チェロとピアノが対等な役割を持つ様になった、と、いわれている。

実際、チェロの師匠に、あなた方の様なアマチュアが弾くのならピアノにチェロの伴奏がついている1.2番じゃなくて3番以降を弾きなさいと言われて、まず3番を弾いた。
2楽章なんて、ピアノとチェロのリズムが緊迫感を持ってガッチリ絡んで面白い。ごめん、そういえば3楽章は弾かなかった。
 
ベートーヴェンの周りには、チェロの名手が多かったと本に書いてあるが、そのせいかどうか交響曲の中でもチェロにというか、低弦に重要な役割を与えてくれる、1番の1楽章に既に長いメロディが与えられ、5番の2.3楽章、9番の4楽章なんかは、とても重要な役割を与えられている。

これは想像だが、チェロを弾いていると身体に振動を感じる、聞こえなくても音を体感したくて、ベートーヴェンは低弦を多用したのだろうか、愛してくれてありがとう、ルードヴィヒ!でも苦しいわ。

どこぞの解説本に書いてある様な事をつらつら書いてしまったが、チェロ弾きの実感でもある。
 


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