『<有事に備えよ>論の陥穽と欺瞞』

【政治時事問題考20240617】
『有事に備えよ論の陥穽』

国民民主党の玉木代表が「有事に備えよ」という主張を大々的に繰り広げている。
「絶対平和主義」という<無抵抗主義>には立たない私、「専守防衛」に限定した自衛権の行使を容認する私は、物騒で挑発的な<水際外交>を続ける隣国の存在に鑑み、<有事>に備えること自体はそうして然るべきだと考えている。

が、しかし、民主党玉木代表が、今、世界大戦勃発の危機が現実的になってきている世界情勢と、過去の日本がおかした重大な過ちを免罪しようと<自虐史観>なぞと、反省と批判に対して極めて好戦的な攻撃を繰り返し、「憲法改悪」と独裁政権を生じるリスクの高い「緊急事態条項」が政治の日程に上り始めている昨今の日本国内の現状という実態のなかで、「日本会議の櫻井よしこ氏にも喜んでもらえるのでは」という主旨の発言をする政治認識と倫理意識は、到底納得できるものではない。

そもそも、その有事を発生させない事を以て政治家の使命役割であるとの政治哲学に悖る暴言である。

分断と緊張と戦争を、いささかでも煽るがごとき言動をおこなうのが政治家の使命と役割と心得ているような政治家は、要らない。

しかも、己自身や子ども・身内を戦場に率先して出向くことを<特権>で免れながら、無辜の若者たちを「日本を守れ」と、国家のために命を捨てる<覚悟>を求めるなど、無責任で卑劣きわまりない言語同断の暴言だと、強く批判したい。

若者を犠牲にする「有事に備えよ」と軽薄な主張をなす<愛国>とは、日本という国と日本民族を<破滅>させる〈亡国の妄言>であり、それこそ「愛国」などではなく、「反日」であると強く指摘し抗議しておきたい。


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