戦争回避に向けて平和の営みを徹底せよ!

【哲学的思想問題考20240723】
『戦争できない国日本』

やれロシアが北海道に侵略してくるだの、中国が台湾に進行してくるそしてそれはそのまま日本の死活問題だの、そればかりか、過去の(いわれなき)恨みから、日本を植民地化するだの、北朝鮮が対米戦争の代理戦争として日本にミサイル攻撃を仕掛けてくるだの云々。

こうした軍事防衛上の危機を声高に叫び、対抗措置を講じるべきとして、世界第3位にものぼる防衛費を増額させようとしている。

そのうえ、中国やロシアや北朝鮮の目と鼻の先で、日米韓の共同軍事演習を度々おこない、さらに今度は、EUと合同軍事演習までおこなうと言う。

見逃せないのは、国内的にも、「有事に備えて」と言って、国民に「戦争する覚悟」を求める主張までおおっぴらになされるようになっていることだ。

今や、「反戦平和」を訴えることは、「反日」であり「非国民」であるという非難と攻撃がSNS上でもみられるようになっている。

一部のタカ派政治家のみならず、保守層を中心とした国民の一部(いや決して少数派ではない)にもそういう気分が蔓延してきていることも、看過できない。

まあ、そうした意識や感情や思念でのありようが、実際の政治や軍事防衛や経済などの分野で具現化することになったら、それこそ国の存亡にかかわるが、そこで、現実を直視してみたい。

私が、得た結論は、日本は、今や、戦争したくても「戦争できない国」になっている、ということだ。

その主な理由をあげておく。
・ミサイル攻撃されたら、甚大な被害を被る原発が54基ある。
・ 日本の現在の食料自給率は、カロリーベースで38パーセント、生産額ベースで63パーセント。
・原油な光熱(インフラ)の自給率はほぼゼロに等しい。
 ・原油の輸入国
  ※サウジアラビア(全輸入量の39.2%)
  ※アラブ首長国連邦(同38.5%)
  ※クウェート(同8.5%)
  ※カタール(同6.5%)
・BRICS(ブラジル・ロシア・インド・ロシア・南アフリカ)に、2024年には、エジプト、イラン、エチオピア、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビアが加盟している。

以上、ごく大雑把に現状を把握しても、日本がロシアや中国そしてその庇護にある北朝鮮相手に戦争することなど、もはや非現実的であり、亡国の極みであると言わざるを得ない。

よって、日本は、どんな事があっても、戦争など為すべきではなく、現憲法に謳われているごとく、国際紛争の解決に当たっては、徹底的な外交政策・対話によるほかないのである。
もちろん、スポーツや文化面での交流や観光を通して、両国民の間に友好関係を構築して戦争回避を講じるというベースも極めて重要なところだろう。

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