ジャーナリズムの使命と役割を放棄したマスメディア

【政治時事的問題考20240708】
『マスメディアの責任』

今回の都知事選で、小池現職都知事候補との2強対決になるかと思われていた蓮舫氏がまさかの3位大敗だった。その原因は、様々な視点からあれこれ言われているが、私は、「知らせること・伝えること」を以て社会に存在するマスメディアが、ジャーナリズムとしての使命と役割に背き、「公正」と「中立」という大義名分のもと徹底して「争点隠し」に終始したことによる「情報格差」が著しかったことこそ、最大の原因であろうと考えている。

twitterに降りて来ていた小池氏・石丸氏・蓮舫氏・田母神氏の政策と主張の違いが一目瞭然の表があったが、大手新聞やNHK・民放などテレビ局が、それをしっかり報道し、「誰が政治をやっても同じ」ではない<事実>を伝え知らせていれば、結果はまた違っていたのではないか。

実際、支持政党無し層の4割の支持を得た石丸氏と統一教会や自民党との関係が周知されていれば話はまた別だったろう。
清廉潔白な新人というイメージづくりに成功したわけだが、おそらく「刺客」として擁立された彼の実像が浸透していれば、浮動層からこれほど多くの支持を得られなかったのではないか。

小池氏は、2位の石丸氏に大差をつけて圧勝したとされるが、実は、石丸氏と蓮舫氏の合計より少ない得票だった。その他の候補の合計得票も計算に入れると、反小池の声はやはり大きかった。「やめろコール」の声は決して小さな声ではなかったというのも事実である。

マスメディアが、各候補の政策や主張を正確に伝え・知らせていれば、このような結果にはならなかった。
というのも、実はマスメディア自身が利権の当事者として政治活動をしたとも言えるわけで、自由と民主主義を重んじる市民の側は、今後の国政選挙においても、このような「理不尽」な<工作>を、もはやジャーナリズムとしての<矜持>を失い捨てたマスメディアによって「情報隠蔽」が行われるであろうことを想定して、それを批判する戦いと同時に、それに対抗した情報戦を展開する体制・態勢づくりを急ぐべきだと、私は考えている。

<追記>
・政策や主張も全く知らずに投票する「組織票」の理不尽さも批判されなければならない。
・・蓮舫氏に投票した人たちが認識している事実の重みと、小池氏や石丸氏に投票した人たちの無知の軽さ。その「情報格差」に立ち向かうことが急務。
・「蓮舫は批判ばかり」との批判が意味することも、考察されるべき。
・「アッコにおまかせ」が投票当日におこなった悪質なデマも看過してはいけない。こんな事を既成事実化させたら、民主的選挙など消滅してしまう。
・三井不動産との関係、土地売却問題や天下り人事問題という利権絡みの癒着の事実も一件落着にしてはいけない。
・関東大震災時の朝鮮人虐殺への卑劣で恥ずべき無視も、看過できない。

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