6月限権利行使価格24750円プットの奇妙なこと(2023/06/01記)

6月限プットはSQまで1週間。権利行使価格24750円プットについては何度か記事で触れた。先回記事の時点ですでに「凄く高い」と、書いた。先週末で1円で買えるくらいで良い塩梅の権利行使価格の位置だ。ところが、実際は

26日(金)終値6円
29日(月) 終値4円
30日(火)終値2円

30日の終値2円というのは板で見ると1円の買いと2円の売りが対向している状態で、普通だとこれが少しの期間続いて1円売りに買い手がいないという状態にやがては移行することになる。従って31日には24750円プットの価格は1円になるだろうと想定された。これでも、通常よりも遅い。ところが、実際には次のようになった。

31日(水)終値3円
1日(木)終値2円

3円といっても2円の買いと3円の売りの対向の形だが、30日に比べて2円で買い注文を入れた人が居るのだ。私が何度か確認した時点では不思議に14枚の買い指値だ。ずっと14枚。本日は終値2円となっているが、昨夜の夜間取引ではなんと4円の売りと3円の買いという形にまでなった。夜間取引は日経平均先物が30600円割れの安値はあったのだが、しかし、残存期間が1週間と少しとなっているので原資産である日経平均が500円上昇しようが、下落しようが残存期間が1日減ることの意味の方が大きいに決まっている。残存期間が減る中で24750円のプット価格が1円2円3円と上昇する意味が分からない。
しかも権利行使価格25000円以下のプットで軒並み同じようなことが起きていた。アットザマネーまで6000円距離が離れている。冷静に考えれば1円でも高いのではないだろうか。オプション価格一覧を見ると昨夜は異常だった。夜間取引のスタート時点では日経平均先物は若干上昇していたのだが、プットがアットザマネー付近では当然のごとく前日比マイナスだったのだが、25000円以下で軒並み前日比プラスになっているのは私としては奇妙を通り越して異様であった。一体、誰が2円で買うのだろうか。新規で買う?2千円と手数料をどぶに捨てるようなものだ。従って売りポジションの決済か?でも、何故わざわざ2円で指値を入れるのか?1円で良いだろう。しかもこれだけの権利行使価格を合計するとそれなりの枚数となる。個人ではないだろう?一体だれが?なんのために?

これだけの日経平均株価の急騰という滅多にない現象に連れていろいろな事情の人がいるかとは思うが、理解に苦しむ珍現象だった。

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