RPGやSRPGなどにおけるアイテムと魔法の違いについて考える。
似て非なるもの。
アイテムと魔法。
ゲームを嗜む者ならなじみのある言葉だとおもわれる。
ある時は、敵にダメージを与え。
またある時は、味方を回復し。
特殊な効果を持つこともある。
だが、この2つの違いは?
と訊かれて明確に答えられるだろうか。
自分の経験になるのだが、遊んできたゲームの中ではアイテムは比較的、回復用途が多い印象がある。
攻撃用や補助的な効果は作品によりなかったりするが、回復効果を持つものは必ずといっていいほどある。
これは、ゲーム攻略において回復が欠かせないほど重要であるからと考えられる。
戦闘というのは基本的にはダメージレースである。
先に倒れたほうが負けだ。
そうなると、受けたダメージを回復させることは持久戦において必須ともいえる。
だから、多くのゲームで回復アイテムだけは必ずといっていいほど出てくるのだろう。
対して魔法は、攻撃から回復、補助まであらゆる戦闘行動を取れる要ともいえる選択肢である。
アイテム≦魔法。
なのだろうか。
おもいつく両者の特徴を挙げてみる。
『アイテム』
○メリット
・(たいてい)誰でも使える。
・効果が(比較的)安定している。
・即座に効果が現れる。
・使用制限の影響を受けにくい。
✕デメリット
・使うと個別に減るので買い足すコスト。
(※作品により素材集めのコスト)
・所持(重さ)制限がある作品も。
△場合による
・使用者による効果変動(比較的珍しい)。
『魔法』
○メリット
・アイテムに比べコスパが良い傾向(宿屋)。
(※SRPGでは戦闘終了で全回復する)
✕デメリット
・習得にコスト(時間、アイテム)がかかる。
・キャラクターにより習得可否もある。
・沈黙などの異常で使用不可になる。
・戦闘、探索中のMP回復は高コスト。
・発動まで時間がかかる作品もある。
△場合による
・使用者の能力値により効果が異なる。
・攻撃にも回復にも使える汎用性がある。
(※コストが個別でなく共有の場合)
こうやって確認してみると、作品毎の仕様によるところが多い。
おおまかな傾向として、アイテムは誰でも使えてすぐに効果が出る上、制限も受けにくいため緊急時での使用に向いている。
対して魔法は、拠点で回復する場合のコストが割安である。
MPを全回復するための金がアイテム買い足しに比べて安めであり、場合によっては無料回復ポイントすらある。
反面、デメリットは多い。
あと作品によるが重要な点として、汎用性が挙げられる。
これは、魔法の攻撃や回復のコストを個別に設定しているか否かである。
メジャーなタイトルではあまり見掛けない(特に最近は)気がするが、魔法アタッカーとヒーラーが兼任されているか、MPが共用であるか。
これは個別に効果が決まっているアイテムに対してMPを攻撃にも回復にも変えられる可変性がある。
と同時に、コストが共有であるということは、攻撃に使えば回復に使えるMPが減るということである。逆もまた然り。
ゆえに、アタッカーとヒーラーが分かれている作品には存在しない戦略、MPをなにに使うのか、という判断が求められる。
まとめると、概ねアイテムと魔法はゲームプレイにおける運用方法に違いがある。
また、仕様によっては提供されるあそびの質やバランスを変えるものでもある。
当たり前のように搭載されているものではあるが、その特徴から制作者の意図やプレイヤーが受ける印象は大きく異なる。
慣れ親しんだ要素ではあるが、だからこそ、どのような面白さがあるのか、その違いについて改めて考えてみるのも楽しいかもしれない。
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