ゲームにおける能力のコストは、なにをもたらすのか。

              そのコスト、コストですか?


ファミマのタルタルソースファミチキ美味すぎ。相変わらず溢れ出す油がたまらん。中からトロリと流れるタルタルソースと油の濃厚なコラボレーションイズアメイジーング!!


▷こうげき。やリソース管理。の記事にも関連するが、ゲームにおける行動、選択肢には使用に際してコストが発生する(しないこともある)。


それは消費MPだったり、捨てカードだったり、使うとなくなるアイテムだったり、有限なお金だったり時間だったりするわけだが、これらは理由がある。

その効果の強弱に対してバランスを取るためである。

たとえば、
A.攻撃力(ダメージ)3のカード
B.攻撃力(ダメージ)10のカード
の二種類があったとする。

この二つが同条件で使えればAの価値はないだろう。(※ここでは、話を分かりやすくするため より大きなダメージを与えることを目的とする)
関係ないけど、Aって入力したときに履歴候補の頭にAVって出てきた。他意はないが。

これに
敵の残りライフが2という状況にして
A.のカードは、使用に際してカードを1枚捨てる
B.のカードは、5枚捨てる
という条件を加える。

すると、その時の状況や先を見越した場合、Aの価値が高まる。
逆に敵のライフが4で、倒せば勝ちな状況ならB.のカードが必至だ。

だがしかし、である。
駄菓子屋のアニメではない。

このコストというものは、消費される資源(この例ではカード)が有限かつ貴重であることに基づいている。
仮にカードがやたらめったら増やせるデザインのゲームであったらどうなるか。
実質ないに等しいコストは、A.のカードの価値を限りなくなくす。
そんな基本的なことできてるだろうとおもわれるかもしれないが、プロの作品ですらこの機能不全は起こり得る。

昔遊んでいたカードゲームでは、デッキを回す(カードを引くドロー系といわれるカード)を自分の手番に何度も使え、かつ手札所持数制限もなかった。
これにより、捨てカードをコストとするカードがバランスブレイカーと化しほぼノーリスクの思考停止マンネリ作業プレイを助長していた(言い過ぎ)。

別の例だが以前プレイしたカードゲーム(デッキ構築型ノンフィールドRPG)にAPシステムを採用しているものがあった。
このカードゲームでは、各カードにAPコストを設定、APがある限りカードを使える。
そして、ターン開始毎に全回復するという仕様であった。

すこしプレイしただけなので、やり込んだら変わってくるのかもしれないが、どうもこのゲームではAPのおもしろさを感じにくかったのである。
特に毎ターンAP全回復するので、とりあえず使えるだけ使っとこうというプレイ感。
加えて、毎ターン手札もランダムで山札から総入れ替えだった。

毎ターン手札シャッフル・AP全回復という仕様がなにを生んだのか考えてみると、コストの概念が薄くなっていたのではないだろうかとおもった。(作者の意図は違うのかもしれないが)
もし仮にAPが全回復でなく一定量であれば、
(次のターンにコストの大きいカードを使うために、このターンはAPを残しておこう。)
など、取り敢えず使い切るのがベストとは限らなくなる。
手札も持ち越し+所持数制限なら、
『なにを捨てて、なにを残すか』という判断が生まれる。
先を見据えて、コスト(資源)を意識した戦略的判断が求められるようになる。

逆をいえば、その場その場の状況変化に対する戦術性に特化したデザインだったのかもしれない。(であれば、APもランダムでもよかったかもしれないが、さすがにやり過ぎだろうか?)
プレイした範囲で多彩なシチュエーションを味わえなかっただけで。

なんというか、そのカードを使う必然性というより、残したらもったいないから(全回復するから残しても仕方ない)使っとこうという感覚だったのだ。

同じくAPシステムを採用しているフロントミッション セカンドでは毎ターン(原則)全回復という仕様は同じだが、あれは敵ターンの反撃回避に対する制限やAPダメージといったSRPG特有の無双問題やAPそのものを減らされるという駆け引きやバランス調整効果があった。

件のデッキ構築型ノンフィールドRPGは、
もしやり込んで感想が変わることがあれば、別記事にて追記しようとおもいます。
今はあくまでプレイ範囲での感想です。


ゲームのおもしろさのひとつに、ジレンマがある。
これは、選択の迷いだ。
あちらをたてれば、こちらがたたず。
数ある手段の中から、どれを選ぶのが一番いいのだろうと頭を悩ませる。

コストという概念は、ひとつの価値基準である。

弱いけど、安いから使いやすい。

強いけど、高いから使いにくい。

コストというのは、その瞬間のみならず長期的視点、後々のことを考えて意識することが最も効果的に機能している条件ではないかとおもう。

使えるから使うのではなく、どのタイミング、状況で使うのがベストなのか。
あえて使わない、残しておくほうが良いのでは──?   という選択のジレンマがあり得ることが、コストが機能している証左ではないかと考える今日この頃である。



2024.4.18
記事リンク追加。改行、加筆修正。

2024.2.16
初稿。

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