戦闘ゲームにおけるターゲット選択。

            誰を狙うのか。それが問題だ。


戦略シミュレーション、シミュレーションRPG、RPG、カードゲーム、FPS、etc……

およそ、戦うという行為がゲームプレイのメインとなるものにおいて、対象、すなわち
「どの敵を相手にするか」
というのは戦略上重要な意味を持つ。

現時点で勝ち目のない相手をスルーするということもある。
勢力が多数あれば、均衡がひとつの鍵になる。
仕掛けて倒したは良いが、疲弊したところを第3勢力に襲われては目も当てられない。
いわゆる漁夫の利である。
ボードゲームなどでも、おもしろさの肝になっている。
FPSでは、自身の位置が知られるリスクから複数対象の位置関係も重要。

RPGやカードゲームなどでも、攻撃力の高い敵は優先的に倒さなければ被害が大きくなる。
後衛を狙ってくるような敵も危険だ。
サポートや回復能力を持つヤツも厄介。
状態異常にしてくる敵も早めに除きたい。

これは、攻撃に限った話ではない。
味方への補助や回復も誰にするのかというのも時として戦況を左右する。

プレイヤーが都度選択せず、あらかじめ挙動を設定しておくタイプのものがある。
FF12のガンビットが有名だろうか。
フリーゲームなどにもいくつか見かけた。
対象を能力値や状態、距離などといった条件から選びアクションを実行するプログラムのようなものをプレイヤーが組む。
あとはコンピューターがそれに従って行動する。
条件や優先度を少し いじるだけで雲泥の差が生まれる。
理想のガンビットを組むことは、プレイヤーの技量が問われ、やりがいがある。

ゲームによっては、オートターゲットの仕様になっているものもある。
プレイヤーが任意で選択できないため自由度は低くなるが、オートといってもすべてランダムというわけではなく、対象の条件が設定されていることが多い。
その条件を理解し、プレイヤーが状況を調整することである程度の制御が可能になる。
また違った考える楽しみがある。


これらは、前提として対象を選択する意義、すなわち誰を選ぶかで結果が大きく異なるバランス、デザインになっている必要がある。全体攻撃(回復)連発で問題なかったり、誰を選んでも同じようでは意味がなくなる。

対象を選択する、という行為には考える楽しみを生み出すチカラがある。

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