日本の現状を正しく認識するための一問一答

　政府に財政支出を求めるために、現実をねじ曲げてありもしないことでっち上げる人達がいます。また、それを信じ込んでしまう情報弱者にも困ったものです。

問  国民はお金がなくて困ってます。10万円の定額給付金を配って、国民の命を守るべきです。

答  個人の金融資産は2000兆円を超え過去最高を更新し続けています。既に国民は金余りです。新聞位読みましょう。

問  25年もデフレが続いています。財政支出が足りないからです。

答  貴方は買い物を奥さんに任せているのでは。日本はデフレではありません。実感として身の回りのものは全て値上がりしていますよ。消費者物価指数は、住宅価格は含まれていないし、現状を反映していないのではないですか。

問  日本よりアメリカの方がはるかに累積債務残高が大きいです。

答  日本とアメリカでは経済規模が全く違います。債務残高対GDP比という指標を意図的に使わない、悪質な印象操作です。

問  円安は輸出中心の日本企業にとって追い風です。

答  日本は既に貿易赤字国です。そもそも、大企業は、為替レートで損益が大きくブレるような経営をしていません。為替ヘッジをご存じですか。

問  日本の累積債務残高が問題になってますが、現実にはインフレにはならなかったので何も問題はありませんよ。今後インフレになるまで、国債を発行し続けて大丈夫です。

答  フローしか見てないからそう言う誤解をします。累積債務残高に見合うマネーは、民間部門にストックされています。近い将来、時間差で大インフレが起こる可能性が高いです。

問  日銀当座預金に基本的に金利はつきませんから、メガバンは僅かでも金利がつく国債を買ってくれます。国債が消化できなくなることはありません。

答  貴方は三重四重に間違えており、問題外です。日銀当座預金の金利をゼロに据え置けば円安インフレが止まらないことをまず理解して下さい。期待インフレ率が上がっただけで、実質金利が下がりますから国債を消化するためには表面利率を上げざるを得ません。
　また日銀は、指し値オペという手法で無限に国債を買い入れて国債価格の暴落を防いでいることをわかってますか。国債価格が暴落したら保有国債に評価損が発生し大変なことになるからです。