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熱が出ると思い出す

私には、熱が出ると思い出すことがあります。

すこーしだけ、私の過去に遡りますね。
当時19歳。高専の単位を取得するために夏休みに企業研修に行きました。

家から通える場所に企業研修に行って、アルバイト程度のお金をもらう選択肢もありましたが、住んでいるのは田舎。せっかくなら、東京の企業研修に行きたい!日給は1000円でしたが、2週間東京で過ごせるなら迷いはありませんでした。

企業研修先は、大手医薬品メーカー。整った実験室に、最先端の分析機器。学校にあるものとは違いすぎて、見ただけで感動しました。

実験に使った器具も、洗浄してくれる専任スタッフがいるのはビックリしましたね。

その研究室で研究されていたのは、癌の治療薬。働いている研究員の方々が、格好良くみえて憧れでした。

憧れの存在の研究室を覗けて、東京に2週間滞在出来た!充実の夏休みで大満足です。

就職が迫ったとき、憧れの医薬品メーカーが思い浮かびました。ただし、世は大氷河期時代。簡単に就職が決まる時期ではありません。

結果的に医薬品OEMの会社に就職します。もちろん、日々やりがいを感じながら働いていました。風邪薬や鎮痛剤、鼻炎薬などの製造です。でも、ずっと心の片隅には憧れの最先端を行く癌の治療薬の研究がありました。

長年同じ会社で働きながら、結婚。なかなか子宝に恵まれず、不妊治療を経て35歳で出産しました。

1年の育児休暇で職場復帰するものの、すぐにお熱を出す子どものお迎えで早退することもありました。

お熱が出て、避けられないのが感染です。子どもが出来るまであまり風邪を引くことはありませんでした。また、引いても寝ていれば良かったのです。

ただ、子どもがいるとそうはいきません。旦那さんも協力的でしたが、自分が動かなきゃいけない場面はあります。

旦那さんが帰って来るまで、あと1時間動けるようにしたい!そんなときに私に力をくれたのは解熱剤でした。

本当におバカな話ですが、このとき改めて自分が関わっている医薬品の価値を感じたのです。

私と同じように、今、この瞬間寝込む訳にはいかないお母さん沢山いるんじゃない?そんなお母さんの役に立つ医薬品作ってるんじゃないの?

母親の立場で話しましたが、他にも役立つ場面はいっぱいあります。たとえば、生理痛があるけどお出かけしなきゃいけないとか。他にもあげたらきりがないくらい。

ずーっと、癌の治療薬に憧れがあったけど、それだけじゃないんだ。今更、そんなことに気がついたんです(笑)

いろいろあって、今はライターをしている私ですが今日も〆切を守るため活躍してくれたのは解熱剤でした。

厳しい医薬品GMPを守って医薬品を製造してくれている方々に本当に感謝の気持ちを伝えたい。

いつも、安心して飲める薬を作ってくれてありがとう!今日もおかげで〆切守れました!

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