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長年付き合っている文房具への思い。⑥

テンプレート定規。
バンコ/VANCO社のもの。

もともと前職の会社に、公的機関に提出する書類や本部保管する書類のために、数字や記号のテンプレートを使っている部署があり、私はその手伝いに行くようになりました。

初めて手伝いに行った私は説明を聞いて、
「特定の書類に対してだけ、
  丸で囲む、
  一行の数字を書く、
  の専用テンプレートを使う」
という部分に呆れていたのですが、
手書きと共に青いテンプレートを使って仕上げた書類は美しかった!
手伝い先の上司から一式を渡されて「頼むね」と言われ、がさつだった私はこの上なく緊張したのでした。始めてみると、薄い紙二枚重ねの複写紙で綺麗に仕上げるのは並大抵の事ではありませんでした。
力を入れすぎて穴を置けてしまい、あっという間に紙屑にしてしまった事もあります。テンプレートは、ペン先の向き如何でその書き上がりが変わるので本当に注意が必要です。

また、定年後の父が庭師の資格を取るために庭の図面を描くのに使っていたのが、様々な曲線が引けるオレンジ色テンプレート。1級造園技能士になった父は20年ほど庭師として働いた間もオレンジテンプレートを使い続けました。
父はそのテンプレートを鉛筆で使っていたので、鉛筆削りで削ってからさらに小刀で削り出して先の長い鉛筆に仕上げていたようです。細かな手仕事をする人だったので、自分で調整するのはお手の物だったのでしょう。
父が亡くなった後、テンプレートは母に相続されましたが何に使うでもなく父の遺品として持っていたので一部を当時の仕事場へ寄付し、残りは母が亡くなった後に私が処分しています。

バンコのテンプレートは青いものもオレンジ色のものも、厚みが違うことで使いやすさがそれぞれ違うように思いました。
今はデジタル手帳中心で動いているので、テンプレートはほとんど使いません。
これを書いているうちに少し紙の手帳をまた使い始めたくなりました。
テンプレート定規と言えばVanco、ですねw。

第六回のnoteです。
読んでいただいた方へ、ありがとうございました。


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