見出し画像

長年付き合っている文房具への思い。⑤

真鍮のボールペン。

これは全く無名の品物で、確か福生の輸入雑貨店で買った記憶です。
真鍮の軸にボールペンのインク芯をセットしてあるだけ。ペン先キャップもネジ回しのように止めてあるだけ、インク芯を変える部分も同じ。キャップを閉めると本当にただの筒状に見えて、ボールペンとは思わない。
その軸は長さ15センチ程度で幅が1.2センチくらい、重さが200g以上もあって、正に真鍮製。

この重さの良かった事は、
手に力を入れなくても重さで書ける、
握り続けて手に熱がこもっても涼しくいられる、
というところでした。
書き続ける辛さを軽減できた重さですが、それが裏目に出ました。

部長以下の役員と精鋭の社員が揃って臨んだ会議で、ある議題で全員が黙ってしまったその時に、資料に書き込んでいた手が滑ってしまい、真鍮のペンを机の上に落としてしまいました。
「ゴンッ!」
 ・
 ・
 ・
異様な、会議ではあり得ない音。
その瞬間、全員の意識は私の真鍮のボールペンに集中したと思います。
やってしまった!
会議後、特にお咎めはなく、その時の上司達には可愛がってもらった記憶しかありません。
有り難い事だったと、今さら頭が下がります。

真鍮のボールペンはインクが終わり、日本のメーカーの芯をあれこれと試しましたが合わなくて終わりました。
メーカーのわからない輸入物のボールペンは替芯が無いので、メーカー物を選ぼうという意識の決定打になりました。
古い話ですよね。
今ならあのメーカーの替え芯の後ろを切って、など、どなたかの情報を使わせてもらえます(もらってますw)。
ありがとうございます。

第五回のnoteです。
このペンについてはあと2本くらい書けるのですが、書くともっと書けそうでやっぱり止まらなくなるので終わります。
読んでいただいた方へ、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?