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パーソナルトレーナーに必要な栄養学 vol.3 タンパク質

はじめに


都立大学パーソナルジム「TRAINER‘S GYM(トレーナーズジム)」でパーソナルトレーナーをしております【西川 可奈子】がご紹介致します。

日々トレーニングする人だけが意識して摂っているイメージのタンパク質ですが、体にとって重要な栄養素であるタンパク質について調べました。

タンパク質とは?

タンパク質とはアミノ酸により構成されています。

食事から摂取したタンパク質は、消化されて代謝の最終形態でアミノ酸にまで分解されます。

アミノ酸には20種類あり、食事で摂らなくても体内で構成できる【非必須アミノ酸】と、体内では構成できないため食事から摂る必要のある【必須アミノ酸】に分類されます。

アミノ酸は毛髪や皮膚、筋肉など体を構成する組織や、酵素やホルモンなど生きるために必要な物質の材料となるため、老若男女全ての人に必要な栄養素と言えます。
タンパク質は、1gあたり4kcalで計算できます。

過剰:腸内環境の乱れ、腎臓機能に影響する可能性あり

欠乏:筋量低下、肌荒れ、疲れやすさ、免疫力低下

適正量はどのくらい?

体に良いからと言って食べすぎると、カロリーオーバーしてしまい、太ってしまう危険性があります。
では1日どのくらい摂れば良いのでしょうか。

タンパク質の1日の摂取推奨量は、
男性で60〜65g/女性で50gとされています。
【男性】
18〜64歳  65g
65歳以上  60g

【女性】
18歳以上  50g

※アスリートや定期的な運動習慣がある人は、体重1kgあたり1.2〜2.0gのタンパク質摂取が必要です。

※一回で吸収できる量には限りがあります(40〜50g程度)。
毎食20g程度ずつ分けて摂りましょう。

必須アミノ酸

体内では作り出すことのできないため、食事から取り入れなければならないアミノ酸は9種類あります。

●イソロイシン:神経の働きや筋肉強化
 例)豚ロース赤身、卵、マグロなど

●ロイシン:肝機能の向上、筋肉維持と強化
 例)カツオ、鶏ムネ肉、卵など

●リジン:成長を促し、組織の修復に必要
 例)カツオ、アジ、高野豆腐など

●メチオニン:解毒効果、肝機能改善
 例)マグロ、鶏ムネ肉、豆乳、豚ロース赤身など

●フェニルアラニン:ドーパミンなどの材料、血圧上昇
 例)牛レバー、鶏ムネ肉、マグロなど

●スレオニン:成長に不可欠
 例)マグロ、豚ロース赤身、鶏ムネ肉、チーズ、高野豆腐など

●トリプトファン:セロトニンの材料、鎮静作用、免疫力向上
 例)カツオ、牛/豚レバー、卵、チーズなど

●バリン:成長を促す、筋肉強化
 例)マグロ、レバー、チーズ、豆腐など

●ヒスチジン:特に幼児の発達に必要、神経機能の補助
 例)カツオ、マグロ、イワシなど

非必須アミノ酸

体内で生成できる非必須アミノ酸は11種類あります。

○グリシン:解毒作用、ヘモグロビンの材料、睡眠の質向上
 例)エビ、ホタテ、イカ、マグロなど

○アラニン:肝臓のエネルギー源
 例)しじみ、ホタテ、イカなど

○セリン:生体膜やリン脂質などの材料
 例)大豆、高野豆腐、鰹節、いくらなど

○アスパラギン酸:エネルギー代謝を促す、疲労回復
 例)アスパラガス、豆類、まぐろ、鰻など

○グルタミン:胃腸や筋肉の機能を保ち、体脂肪の代謝を促す
 例)豚肉、レバー、海藻、チーズなど

○アルギニン:成長ホルモンを合成、体脂肪代謝を促す
 例)子牛肉、鶏肉、牛乳、エビなど

○システイン:メラニン色素の生成を抑える
 例)魚、大豆、赤唐辛子、ニンニク、玉ねぎなど

○チロシン:アドレナリン、ドーパミンの神経伝達物質の材料となる
 例)チーズ、たらこ、マグロ、高野豆腐など

○プロリン:コラーゲンの主要成分
 例)小麦粉、牛乳、大豆、ゼラチンなど

○アスパラギン:新陳代謝を盛んにする
 例)豆類、ナッツ、肉類、玄米、レーズンなど

まとめ

体を作るために大切なタンパク質。
摂取量を維持するのは難しいかもしれませんが、意識して積極的に食生活の中に取り入れていきたいですね。
次回は不足しがちなタンパク質やアミノ酸を補うアイテムである【プロテイン】【BCAA】【EAA】についてご紹介しようと思います。

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