第7話 クラスメイト
家に戻ってきた二日後のこの日、○○は一週間ぶりに、高校へ向かう。その道中・・・
○○:ふぁ~🥱学校も一週間ぶりだな。
?:○○!?
○○:・・・啓太・・・
啓太:お前、ここ一週間何処行ってたんだ!
○○:・・・色々、有ってさ。
啓太:・・・そうか。でも、元気そうだな。
○○:まあね。
啓太:・・・あの人達とは、どうなんだ?
○○:・・・少しは、信じてみても良いかなって、思ってる。
💭
🚪ガチャ
○父:おはよう。○○。
○○:おはよう、父さん。
美月と美母:おはよう、○○君。
○○:あ・・・
三人:・・・
○○:えっと・・・お、おはよう・・・ございます・・・
美月と美母:😀おはよう!
○○:・・・いただきます。パクッ👄
○父:・・・ふふっ。
○○:まだ・・・完全に信じ切れた訳じゃないけどね。
啓太:そっか・・・こっちは、厄介な事になってる。
○○:厄介なこと?
啓太:ああ。そのことで、話がある。
○○:・・・
学校
🚪ガラガラ
啓太:おはよう!
クラスメイト:おはよう!
男1:啓太。
啓太:さて、みんな!
クラスメイト:・・・
啓太:実行の時だ。
クラスメイト:!?分かった!
啓太:ん?
?:おっはー。
クラスメイト:・・・
啓太:チラッ
クラスメイト:チラッ
全員:コクッ
そして数分後。○○がやってきた。
🚪ガラガラ
○○:おはよう。
クラスメイト:・・・
○○:?みんな!おはよう!
クラスメイト:・・・
○○:・・・(心:どうなってんだ?)
担任:ほーい!授業始めるぞ!
○○:・・・後でいいか。
クラスメイトの反応に疑問を抱く○○だったが、ひとまず後に回した。
担任:休んでる奴は・・・よし。居ないな。それじゃ今日は・・・
ホームルームを終え、直ぐに移動教室に移動する。この時も、クラスメイト達は、○○の呼びかけに反応しなかった。その光景を見つめる一人の女子生徒が居た。
島山:ふふっ。とうとう独りぼっちになったわね。山下○○。あんたはもうすぐ、完全に独りぼっちになる。楽しみだわ。フフフッ。
翌日・・・昨日に続き、○○の声に反応をしめさないクラスメイト達。
○○:・・・
🚪ガラガラ
啓太:・・・すまない・・・○○。
クラスメイト:・・・
啓太の謝罪は、何を意味しているのか。その意味は、早い内に明らかとなる。
自宅
🚪ガチャ
美母:おかえり。
○○:あ・・・た、ただいま・・・です。
美母:ふふっ。
美月:ただいま!
美母:おかえり。
美月:あ、○○君・・・ただいま。
○○:・・・おかえり。
美月:・・・大丈夫?
○○:・・・何が?
美月:その・・・学校の事。
○○:・・・なんもないけど。
美月:そっか・・・(心:やっぱり、完全には信用されてないか。)何かあったら、何でも言ってね。
○○:・・・
ピンポーン
美母:あら?はーい!
🚪ガチャ
美母:あなたは・・・
?:こんにちは。山下○○君は、居ますか?
美母:うん・・・○○君!お客さんよ!
○○:ん?・・・!?あんた・・・
?:よう・・・
美月:あ、宮島君!
宮島:ちょっと、用があってな。外で、話せないか?
○○:・・・分かった。着替えたら、直ぐに行きます。
宮島:ああ。待ってる。
○○:コクッ
美月:宮島君・・・
宮島:美月・・・この間はごめん!俺は、勝手な都合で、彼を傷付けた。謝って済む話じゃないのは分かってる。でも、せめてもの償いはしたいんだ。勝手なことを言ってるのは分かってる。でも・・・
美月:宮島君。ありがとう。
宮島:え?
美月:何かあったら、助けてくれる?
宮島:!?勿論!
美月:でも・・・次○○君を傷付けたら、許さないからね。
宮島:ああ。分かってる。
美月:うん!
○○:お待たせしました。
宮島:おう。じゃあ、行こうか。
○○:はい。
二人は、近くの公園にやってきた。
宮島:悪いな。急に押し掛けて。
○○:いえ。
宮島:・・・この間はすまなかった。俺は、君を・・・
○○:気にしないでください。むしろ、感謝してるんです。お陰で、父と改めて向き合えたから。
宮島:・・・
○○:だから、ありがとうございました。
宮島:・・・いや。なら、良かった。
○○:・・・それだけですか?
宮島:いや。クラスで、変な事は起きてないか?
○○:・・・大丈夫です。
宮島:ホントか?
○○:はい。信じてますから。啓太を・・・クラスメイトを。
宮島:そっか。なら、良いんだ。
○○:・・・宮島先輩。
宮島:ん?
○○:・・・心配してくれて、ありがとうございます。
宮島:いや。じゃあ、邪魔したな。
○○:いえ。
宮島:じゃ。
○○:はい。
宮島:あ、それと!
○○:?
宮島:島山には気をつけろよ。何をしてくるか分からないから。
○○:・・・分かりました。
宮島:じゃあな。
○○:はい。先輩!
宮島:ん?
○○:・・・連絡先、交換しませんか?
宮島:・・・ふっ。勿論。
○○:ありがとうございます。
○○は宮島と別れ、帰宅した。そして、翌日・・・
○○:はぁ~。帰るか。
この日も、クラスメイトは反応無しだった。そして、帰ろうとしていた時・・・
?:あれ~?これはこれは、遊び人の山下君じゃないですか。
○○:お前・・・
クラスメイト:・・・
○○:島山・・・
島山:ふふっ。あれれ?一人なんだね。無理もないか。遊び人だし。アハハハハ。
○○:・・・
島山:効いたみたいですね・・・あの書き込み。ふふっ。フハハハハッ!
○○:・・・ふっ😏フフフッ。フフフッ。フハハハハッ!
島山:な、何がおかしいの?
○○:いや、聞いたか、皆?
クラスメイト:ふっ😏
啓太:ああ。ばっちりさ。録音もな。
島山:はあ!?
啓太:ふふん。
ピッ
島山:あれ~?これはこれは、遊び人の山下君じゃないですか。
○○:お前・・・
クラスメイト:・・・
○○:島山・・・
島山:ふふっ。あれれ?一人なんだね。無理もないか。遊び人だし。アハハハハ。
○○:・・・
島山:効いたみたいですね・・・あの書き込み。ふふっ。フハハハハッ!
ピッ
島山:!?なんで・・・だって!あんた達は其奴を!
啓太:全部、俺達の作戦だよ。
島山:作戦・・・どういう意味よ!
男1:簡単さ。俺達全員で、○○を嫌ったっていう演技をしてたんだよ。
男2:お前が書き込みをしたって、自ら吐いてもらうためにな。
○○:そして、その音声を録音出来れば、お前が書き込みをしたっていう証拠になる。啓太はそう考えたんだ。
島山:でも、あんたは!あんた自身は、苦しんでたじゃない!誰からも相手にされなかったこと。
○○:それは・・・
啓太:○○は、本当に苦しんでたんじゃないか?
○○:・・・怖いんだ、俺は。人に裏切られるのが。それが例え、演技だったとしても。
クラスメイト:・・・
啓太:○○・・・
島山:あなたは知ってたの!?
○○:まあな。
島山:一体、いつの間に。
啓太:○○が一週間ぶりに来た時さ。
💭
啓太:こっちは、厄介な事になってる。
○○:厄介なこと?
啓太:ああ。そのことで、話がある。
○○:・・・
啓太:島山が書き込みをした証拠を得るために、演技をする。それを○○にもお願いしたいんだ。
○○:・・・演技って、どんな?
啓太:俺達は、お前を無視する。
○○:!?
啓太:○○は、それに苦しんでる。そう思わせたいんだ。きっと島山は、○○の苦しむ姿を見たいんだと思う。だから。
○○:・・・分かった。
啓太:正直・・・この方法はやりたくなかった。裏切りは、○○の心の傷を抉ることになるから。
○○:・・・
啓太:ごめんな。
○○:それ以上に、信じてたからな。啓太達を。
啓太:○○・・・
○○:ありがとな、啓太。
啓太:ああ。
○○:皆。
クラスメイト:おう!(うん!)
島山:・・・完全にしてやられたのね。
啓太:そういう事。さあ、スマホを渡せ。
島山:・・・ふん。潔く、渡すわけ無いでしょ!こうなったら、ぶっ壊してやる!
啓太:!?止めろ!
島山は、スマホをぶっ壊そうと、スマホを投げ捨てた。だが・・・
○○:今です!先輩!
?:おりゃあ!パシッ
島山:なっ!?
クラスメイト:!?
啓太:あれは!?
○○:先輩!
?:掴んだぜ。確たる証拠。
皆:宮島さん!
宮島:勘が当たったな。○○。
○○:はい。
島山:まさか、最初から!?
○○:もしかしたらと思って、連絡しておいたのさ。ありがとうございます。先輩。
宮島:いや。少しは、償いになったかな。
○○:充分です。
宮島:そっか。ほら。
啓太:あ、ありがとうございます。男1。
男1:おう。
島山:返して!
?:それは無理だよ!
島山:!?誰!
宮島:美月、史緒里。どうして?
史緒里:宮島君が、飛び出して行ったことに気になってね。
美月:それで、来てみたの。
宮島:そうだったのか。
男1:どうして、お二人が?
○○:・・・俺の、家族だから。
美月:!?
クラスメイト達:え!?
○○:それに、久保さんは、姉さんの友達だから。
史緒里:!?・・・ふふっ。
美月:○○君・・・ありがとう。
○○:・・・いえ。
島山以外:☺️
島山:・・・くっ。
啓太:男1、どうだ?
男1:あ、ああ・・・あったぞ。これだ。
啓太:・・・うん。間違いない。あの書き込みのアカウントと一緒だ。
宮島:決まり、だな。
美月:・・・どうして、こんな事したの?
島山:・・・許せなかった。
史緒里:どういう事?
島山:友達は、山下の事が好きだった。勇気を出して告白した。告白は断られたけど、友達としてって、彼女は言った。
○○:・・・
島山:でも山下は、友達にこう言った。「女の友達なんていらないから」って。それで彼女は傷付いた。私はそれが許せなかった。だから!
啓太:復讐のため?
島山:そうよ!私は何も悪くない。悪いのは全部あんたよ!
○○:・・・そうだな。悪いのは、俺だ。それは間違いない。
美月:○○君・・・
○○:どんな過去が有ったとしても、その人を傷付けたのは事実だ。
島山:そうよ!あんたさえ居なければ!友達は!だから!あんたが苦しめば良いのよ!
パチーン✋
島山:っ!
全員:!?
美月:いい加減にして!
史緒里:美月・・・
美月:・・・あなたの言うことが嘘だとは思わない。○○君が言ったことで、あなたの友達が傷付いたのかもしれない。でも!だからって、○○君を苦しめていいことにはならない!
島山:・・・
美月:○○君は、昔から苦しんできたの!小さいときに、大きな心の傷を負って。それからずっと!なのに・・・これ以上!○○君を苦しめないで!
全員:・・・
島山:・・・
○○:・・・(心:信じられる気がするよ。あなたの事。中島美月・・・いや。山下美月。)
島山:・・・
?:なんか騒がしいと思ったら・・・解決したのか?
啓太:先生・・・はい。これが証拠です。書き込みをしたっていう自白の音声と、その書き込みの投稿履歴です。
担任:へぇ~。ここまでするなんてな。
啓太:友達の為ですから。
担任:そうか。
島山:・・・私も、同じことしてたのね。私の行動がまた、他の誰かを傷付けた。
全員:・・・
島山:諦めるわ。ごめんなさい。
○○:いや。気にするな。俺も、同じだからな。
島山:・・・そうね。
○○:😏
担任:島山、一緒に来てもらうぞ。
島山:はい。
その後、島山の処分が決まった。美月の言葉が響いたのか、反省していると見られたことから、1ヶ月の停学処分で済んだ。そして○○達は・・・
二人:・・・
啓太:・・・(心:なんか、コッチまで気まずいんだけど。)あ、じゃあ、俺はこの辺で。
○○:あ、ああ。またな。
美月:ば、バイバイ。
二人:・・・
美月:ね、ねぇ!
○○:・・・何?
美月:えっと・・・さっきのあれって、そのまま受け取っても良いの?
○○:・・・好きにすれば。
美月:・・・
○○:中島美月・・・
美月:・・・
○○:いや。山下美月。
美月:え!?
○○:ふっ😏置いてくぞ。
美月:あっ!ま、待ってよ~!
○○:😌(心:ありがとな、姉さん。)
○○はこの時、初めて、美月を家族として認めたのだった。
山下宅近くの公園
?:ふふっ。懐かしいわね。待っててね。必ず迎えに行くから。"○○"・・・!
To be continued…
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