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#6 美月の秘密



※今回は短めです。


 あれから1ヶ月。


○○:・・・美月さん・・・なんで連絡くれないんだ・・・

 美月と連絡が取れなくなっていた。生活していても、見かけることもなかった。まるで居なくなったように。

○○:何か有ったのか?・・・

📱Prrrrrrrr

○○:美月さん!違うか・・・でも、"修二さん"か・・・もしもし。

修二(電話):○○さん。例の件で、一つ報告が。

○○:なんですか?

修二(電):山下××の、裏が取れました。

○○:ホントですか。

修二(電):はい。

○○:ありがとうございました。

修二(電):いえ。

○○:後、一つ追加でお願いします。

修二(電):何でしょう?

○○:山下美月の、最近の行動を探ってください。

修二(電):山下美月の、ですか?

○○:はい。お願いします。

修二(電):分かりました。山下××の件は、アッチの方向でよろしいですか?

○○:はい。"山下××を潰す"のが・・・今後の為になるので。お願いします。

修二(電):分かりました。では、また何か分かれば報告します。

○○:はい。ありがとうございました。

修二(電):失礼します。

📱ピッ

○○:・・・山下家は、もうすぐ終わる。そうなれば、美月さんは俺の物だ・・・ニヤッ


 一方その頃、美月はというと。


美月:ごちそうさま。

?:お粗末様。

美月:やっぱり美味しいね。お母さんの料理は。

母:ふふっ。ありがとう。

 実家に帰って来ていた。

母:それで、何が有ったの?

美月:え?

母:いきなり帰ってきてから、もうすぐ1ヶ月近く経つわよ?そろそろ、理由を話してくれても良いんじゃない?

美月:・・・

母:美月?私は、アナタの親よ。前にも言ったでしょ?結婚しても、いつまでもアナタは私の娘だって。

美月:お母さん・・・実は・・・

 私は事の全てを話した。当然、母は・・・

母:そう。××さんが不倫ね・・・そして、アナタも隣の大学生と、関係を持ったと。

美月:うん。やっぱり、ダメだよね?不倫されたとはいえ、私も不倫するなんて。

母:・・・相手の大学生は・・・アナタの事本気なの?

美月:うん・・・本気だと思う。

母:美月はどうなの?

美月:え?

母:美月は、彼のこと、本気なの?

美月:・・・本気だよ。××には無い、確かな胸の高鳴りが有ったの。だから・・・

母:なら、何も言わないわ。

美月:え?

母:お互い本気なんでしょ?だったら、他人がどうこう言うことじゃないでしょ?

美月:お母さん・・・

母:彼には言ってあるの?実家に帰るって。

美月:ううん。言ってない。

母:・・・連絡は?

美月:来てるよ。でも、無視してる。

母:なら、今すぐ連絡返しなさい。きっと心配してるわよ。

美月:うん・・・じゃあ、電話してくる。

母:ええ。

 そうして立ち上がった美月。しかし・・・

美月:うっ!バタン

母:!?美月?美月!どうしたの?美月!

美月:うっ・・・お母、さん・・・

母:どうしたの?・・・コレ、血?アナタまさか?!

美月:うっ・・・

母:待ってて。今、救急車呼ぶから。

美月:うっ・・・ううっ・・・

母:救急です!はい。救急車をお願いします!住所は・・・

美月:うっ・・・(心:・・・○○君・・・)

?:ただいま!

母:お願いします!

?:母さん、美月。帰った・・・!?美月!どうしたんだ?!

母:おかえり、お父さん。突然倒れたのよ。それに、見て?この血・・・

父:!?まさか!

母:うん。美月。アナタは・・・"妊娠してる"んでしょ?

美月:ううっ・・・うん・・・

父:そんな話、今まで一度も・・・

母:・・・こんな時に聞くことでは無いけれど・・・この妊娠・・・どっちの?

父:どっちの?

美月:・・・××じゃないと思う。

母:じゃあ、お隣さんとの子供ね。

美月:・・・うん・・・

父:お隣さん?どういう意味だ?

母:美月は、不倫してるのよ。お隣の大学生と。

父:なんだと?!どういうことだ!××君はどうした?

母:不倫してるのよ。××君は。

父:!?××君が、不倫・・・だからって、大学生と不倫なんて・・・今すぐ、××君に問いただして・・・

母:今は、美月の方が先よ。

父:そ、そうだな。救急車は?

母:さっき呼んだ。もうそろそろ・・・

 その時、近くでサイレンが鳴った。

母:来た!お父さん。救急車をお願い。

父:・・・分かった!ダッ🏃💨

美月:お母さん・・・この事は、誰にも、言わないで?

母:美月・・・分かった。

美月:ありがとう・・・

父:コッチです!

救急隊員:失礼します。状況は?

母:出血してます。それと、妊娠してます。

救急隊員:ということは、流産・・・

美月:!?

母:大丈夫でしょうか?

救急隊員:とりあえず、近くの病院に搬送します。お二人もご同行をお願いします!

両親:はい。

 そして、美月は搬送された。


翌日・・・


母:美月?大丈夫?

美月:うん。

父:今日が日曜で良かったよ。

母:そうね。

父:ほんとに良いのか?誰にも言わないで。

美月:うん。余計な心配掛けたくないから。

母:だとしても、連絡は返しなさい。連絡無視してる時点で、心配掛けてるんだから。

美月:うん。

父:美月。君は、本気なんだよな?

美月:うん。

父:分かった。美月の思いを、尊重する。

美月:お父さん・・・ありがとう。

父:ああ。それにしても、××をどうするか。

母:普通にいけば、離婚よね。

父:ああ。離婚した後はどうする?

美月:・・・とりあえず、働くかな。

父:そうか。

母:お隣さんと、付き合うの?

美月:ううん。付き合わない。

両親:え?

美月:○○君とは、別れるつもり。

母:どうして?

美月:・・・○○君には、もっと相応しい人が居るよ。私なんかより、よっぽど。

父:美月が決めたことなら、俺達は何も言わない。でも、後悔だけはするなよ。

美月:・・・うん。(心:ゴメンね。○○君。貴方とは、もう一緒に居られない。自分勝手でごめんなさい。)手紙書こうかな。

母:・・・お隣さんに?

美月:うん。

母:・・・分かった。買ってくるわね。

美月:うん。

父:・・・

美月:お父さん。

父:ん?

美月:怒らないんだね。不倫の事とか、妊娠の事とか。

父:怒ったってしょうがないだろ。元々は××が原因だからな。

美月:うん・・・

父:☺️(心:話をしないといけないな。)

美月:・・・


翌日・○○side


○○:・・・美月さん・・・

🚪ガチャ

○○:あ・・・

旦那:君は、中田君、だったかな?

○○:はい。あの、奥さんは?最近、姿を見ないですけど?

旦那:ああ、お義母さんの調子が悪いみたいでね。実家に帰ってるよ。

○○:そうなんですね・・・

旦那:じゃあ。

○○:はい。・・・(心:実家?)

📱Prrrrrrrr

○○:もしもし。

修二(電):山下美月は、実家に戻っているようです。

○○:みたいですね。

修二(電):ご存知でしたか。

○○:今知った所です。

修二(電):なるほど。

○○:実家に戻った理由は?

修二(電):そこまでは分かりません。

○○:彼女の母親は?

修二(電):母親?

○○:調子が悪いみたいですが・・・

修二(電):いえ。そんな話は知りません。

○○:分かりました。(心:建て前か・・・)

修二(電):それから、山下美月ですが、妊娠していました。

○○:妊娠・・・(心:だからあの時・・・)

💭


○○:でも不思議ですね。

美月:ゴクッ 何が?

○○:結構中出したのに、妊娠しないじゃないですか。

美月:必ずしも妊娠する訳じゃ無いから。

○○:そうなんですね。

美月:・・・

○○:?美月さん?

美月:あ、ううん。


○○:・・・それで?

修二(電):流産したようです。

○○:!?流産・・・大丈夫なんですか、美月さんは?

修二(電):その辺は問題有りません。

○○:そうですか・・・山下××の件。少し遅らせてください。美月さんに、余計な負担を掛けさせないでください。仮にも夫婦ですから。

修二(電):分かりました。どれくらい遅らせますか?

○○:しばらくは保留でお願いします。時期が見え次第、連絡します。

修二(電):分かりました。

📱ピッ

○○:美月さん・・・


三日後・・・


ピンポーン

○○:はい。

ガチャ🚪

○○:?貴方は?

?:美月の父です。

○○:!?

父:上がって良いかな?

○○:・・・はい。

🚪バタン




To be continued…




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