【本要約】『お金は寝かせて増やしなさい』
今回は水瀬ケンイチ著『お金は寝かせて増やしなさい』を紹介します。
本書はタイトルの通り、お金の増やし方を教えてくれる本になっています。どうすれば増やすことができるのか。結論から言うと「ただインデックスファンドを買ってじっと待つ」だけです。
つまりお金を寝かせておくだけで良いのです。しかしこれだけ聞くと怪しい投資法のようにも聞こえるので、なぜこれが良いのかについて詳しく説明していきます。
■インデックスファンドとは
冒頭でお金を増やすには「ただインデックスファンドを買ってじっと待つ」だけで良いとお伝えしました。ではそもそもインデックスファンドは一体何なのでしょうか?
インデックスファンドについて理解するためには、まず「投資信託」について知る必要があります。投資信託とは。私たち投資家から集めたお金をひとつの大きな資産としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する金融商品です。
そんな投資信託ですが、大きく分けると2種類あります。1つが冒頭でも登場した「インデックスファンド」、もう1つが「アクティブファンド」です。
インデックスファンドとは、各種指数(インデックス)に連動する運用成果を目指す投資信託です。各種指数には、日経平均株価などがあり、多くの場合「市場平均」を表しています。
インデックスファンドは、これらインデックスの動きがぴったり連動するように運用されます。たとえば、国内株式のインデックスであるTOPIXが1日で3%上昇すれば、インデックスファンドも3%値上がりします。
一方アクティブファンドとは、インデックスを上回る運用成果が得られるように、専門家が投資先や売買タイミングを判断して運用を行う投資信託です。
こう聞くとアクティブファンドのほうが良い成績を残してくれそうですが、実はそうではありません。インデックスファンドの方が圧倒的に良い成績を上げているのです。
具体的に数字で示すと、アクティブファンドの70%~80%はインデックスファンドに負けています。ここからもインデックス投資をおすすめする理由がお分かりいただけると思います。
■インデックス投資をおすすめする3つの理由
ここからはインデックス投資をおすすめする理由について、より具体的に見ていきます。
インデックス投資をおすすめする理由は以下の3つです。
①手間がかからない
②実は世界標準のスタンダードな投資法だから
③お金の基礎知識として日常生活に役立つから
■①手間がかからない
世の中にはたくさんの投資法がありますが、基本的には投資対象銘柄を選択し、タイミングを見て売買することで利益を得ようとします。そのため非常に手間がかかります。
しかし、インデックス投資は、銘柄選択もしなければ、投資タイミングをはかりません。基本的には株や債券に分散したインデックスファンドを、毎月定期的に同じ金額を積み立てて、あとは寝かせておくだけです。
「手間がかからない」という一点において、インデックス投資の右に出るものはいないでしょう。
■②実は世界標準のスタンダードな投資法だから
インデックス投資は金融のプロである世界中の年金基金や信託銀行、生命保険会社などの機関投資家の間では、スタンダードな投資法として積極的に採用されています。
金融のプロ間では、インデックス投資は世界標準のスタンダードな投資法なのです。
■③お金の基礎知識として日常生活に役立つから
近年金融詐欺が増えていますが、これに対応するためにもインデックス投資が役立ちます。
インデックス投資の標準リターンを知っていれば、詐欺師がうたっている「確実に年利10%」や「10年で10倍」などという高リターンがありえないインチキレベルだということがわかるからです。
このように、インデックス投資はお金の基礎知識の一つとして、日常生活でとても役立つのです。
■投資すべきインデックスファンドはこれだ!
ここまでインデックスファンドがおすすめ理由を説明してきました。インデックスファンドが優れた金融商品であるとご理解いただけたかと思います。
とはいえ、インデックスファンドといってもいろいろあるため、どこに投資すべきか悩むと思います。そこでおすすめのインデックスファンドを3本紹介します。
これからインデックス投資を始める方の、現時点(2017年11月)のベストチョイスは以下の通りです。
・三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド
・eMAXISSlim 先進国株式インデックスファンド
・ニッセイ新興国株式インデックスファンド
インデックスファンドを選ぶ際は運用管理費、つまりコストが安いものを選びましょう。この3つはコストが安いものになっています。(この本は2017年初版の本のため、情報が古くなっています。常に最安値のインデックスファンドに投資したいという方は著者のブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」をご覧ください。)
紹介した3つのインデクスファンドは株式に投資するものですが、ここに債権を組み合わせるとリスクを低減することができます(その分、期待リターンは下がります。)。
債券にも投資を行って、リスクを低減したいという方には「個人向け国債 変動10年」がおすすめです。これは国債の一種で、個人向け専用の商品です。
債券は金利が上がると値段が下がるという特徴があるのですが、この「個人向け国債 変動10年」は金利が上昇した場合でも、元本部分の価格は変動しないという反則級の特徴を持っています。
そのため債券に投資する場合は「個人向け国債 変動10年」がおすすめです。
■まとめ
いかがだったでしょうか。より詳しい内容が知りたい方は、ぜひ以下のリンクからご購入ください。
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