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最近読んだ本 落合康裕著「事業承継の経営学」

お疲れ様です。ずっと資格試験(中小企業診断士2次試験)の勉強の中、しばらく読めていなかったり、斜め読みしかできていなかった本に取り組む事ができるようになりました。

ここで取り上げる 落合康裕著「事業承継の経営学」は、苦手だった事例1の勉強用として購入したものです。

タイトル通り、企業の事業承継とそのための後継者育成について、経営学説も含め解説したものです。
中小企業診断士白書(2023年度版)によると、黒字の状態で休廃業にする企業は55%近くに上り、かつ経営者年齢のピークは65歳~69歳のようです。
一方50-60代経営者で後継者選定が加速しており、後継者不在率は60%を切っているようです(それでもかなりの高率ですが)。
(参照 中小企業白書2023年度版 第二部「新たな担い手の創出」

一方で後継者を選びさえすれば事業継承ができるというものではなく、その事業に対する経験や想い、企業や取引先との関係など異なるバックボーンの中、貴重な経営資源を維持する一方で、いかにイノベーションを起こす契機となる円滑な継承を行うか慎重な検討が必要となります。

一言で事業継承といっても、その形態や外部・内部環境は様々であり、どのケースを取っても同じものはないとも言えるでしょう。
この本では、その中でも共通して留意すべき内容を取り上げながら事業継承を新たなドメインの定義、新製品開発・新市場開拓や地域ブランド育成のきっかけとし、その取り組みを通じた次世代経営者の育成と、組織の強化を図ることを提言しています。

こう見ると、家族企業内の事業承継も、「第二の創業」に等しい事が読め、診断士試験で学んできた経営学の理論も活用できると感じさせられました。
(了)


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