不毛な休日

昨日の休日は酷かった。
前日の夜勤明けに子どものスイミングの見学会に間に合いそうに無かったこともあり、急遽自転車を駅前に置いてから電車に飛び乗り、少し遅刻したものの見学会に間に合うことが出来た。
そこから自転車を取りに迎えば良かったものの、夜勤明けの疲労感を理由に後回しにしてしまった。思えば、この時点で歯車は狂っていた。
自宅近くの駅前は小さな駅ながら商店が賑わっている。飲食店も多く、疲弊と睡眠不足から上手く働かない脳みそは誘惑に忠実である。悲しいまでに。
小腹が空いた程度のお腹に対し、ボリューム満点の牛丼にねぎと半熟たまご、おまけにサラダもサイドメニューに。明らかに帰ったら眠るだけの人が食べるべきメニューでは無い。
しかし、美味い。欲望の権化と化した私は、私の脳みそは米と肉とねぎと卵のハーモニーが織りなす味に箸が止まらなくなっている。牛丼をかき込んだ私は、満足感のまま帰路へ。流れる様に、泥の様に眠りについた。
翌日は休日。怠惰で不毛な休日となるのだが、朝の時点では希望に満ちている。いや、満ちている気がしていた。
午前中には職場の最寄り駅まで向かい自転車を回収し、サイクリングしながら自宅に戻るか何処か遠くまで行こうか。なんて考えていた。
しかし、急に嫌になった。休みの日に職場までわざわざ電車に乗って行くだなんて、したく無くなったのだ。
その時点で予定は狂い午前中はダラダラと過ごす。そして10時過ぎると虫が疼き出す。パチンコに行きたくなるのだ。
そして、疼き出した虫に誘われるがままにパチンコへ。夕方までの時間をダラダラ過ごしてしまった。
不毛だ。全くもって不毛で生産性が無い活動だ。お金と時間を失った。パチンコ屋を出た後、物凄く悲しい気持ちになってきた。
だが、同時に矛盾した気持ちも生まれてきた。家族がいて、子ども達がいて良かった。という気持ちだった。
独身でこんな不毛な休日を過ごしてしまった日には、夜は酒に溺れ泥の様に眠り、翌朝には更なる後悔に包まれたのであろう。
家族や子ども達からすれば、こんな情け無い夫、父親はごめんだろう。だがしかし、父親側は勝手であるが、あなた達がいて良かった。明日から戒めて生きていける。そんな気持ちなのである。
愚かな父を許して欲しいとは言わない。受け止めて欲しいとも言わない。ただ、片隅にいさせて欲しい。
懺悔を残すために記録に記す。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?